前週、逆転負けを喫したダニエル・バンシック（アルゼンチン）が、第1ラウンドの2位タイから単独トップに躍り出た。

　欧州ツアーの新設トーナメント、ポルトガル・マスターズ（ポルトガル、オセアニコ・ビクトリア・クラブ・デ・ゴルフェ）は現地時間の19日、第2ラウンドを行い、この日7バーディ、1ボギーの6アンダー66をマークしたバンシックが、通算14アンダーまで伸ばし、後続に2打差をつけ単独首位に浮上した。

　前週、首位で迎えた最終ラウンドに1オーバー73と崩れ、逆転を許し3位に甘んじているだけに、バンシックが今大会にかける思いは誰よりも強い。「ここに来る前にメンタルトレーナーとじっくり話し合った。先週ミスしてしまったことは仕方がない。過去にこだわるんじゃなく、前を向こうと気持ちを切り替えたんだ」とバンシック。終わったことは水に流し、新たに優勝へ向けて心の準備を整えたというわけだ。

　一方この日、バンシック以上の快調なゴルフを見せたのがロス・フィッシャー（英）。初日33位タイと出遅れたが、2日目は2イーグル、4バーディの8アンダー64と爆発。通算12アンダーとし、マーティン・アーランドソン（スウェーデン）、アルバロ・クイロス（スペイン）、スティーブ・ウェブスター（英）と並び2位タイに急浮上した。フィッシャーは第1ラウンドでもイーグルを奪っており、今大会だけですでに3つのイーグルをマークしている。

　また、初日『61』のコース新で単独トップに立ったルーキーのマーティン・カイマー（独）は、スコアを伸ばせずイーブンパー72止まり。通算11アンダーで6位タイに後退。初日4位タイと久々に好発進を見せたレティーフ・グーセン（南ア）はショット、パットともにパッとせず、同じくイーブンパー72で回り、通算7アンダー19位タイに順位を下げた。

　その他、欧州ツアー初の賞金王を狙うジャスティン・ローズ（英）が2アンダー70の平凡なスコアで通算5アンダー。44位タイから37位タイへわずかに順位を上げるに止まった。