つい半年前には引退さえ考えていたジョアキム・ハエグマン（スウェーデン）がリーダーボードの最上段に名を連ねた。

　欧州ツアーのマデイラ・アイランド・オープン（ポルトガル、ポルト・サント・ゴルフェ）が現地時間の19日開幕。第1ラウンドのこの日、5アンダー66をマークしたハエグマンとダミアン・マッグレイン（アイルランド）が首位を分け合った。

　1打差の3位タイにアンドリュー・バターフィールド（英）、アルゼンチンの新鋭エスタニスラオ・ゴヤ、カール・サンソン（スペイン）が続いている。今季メジャー初戦のマスターズが近いため、強豪はアメリカでの調整に入っており、今大会に出場している世界ランク二桁台（100位以内）はアンソニー・ウォール（英）のみ。同ランク81位のウォールは1オーバー72で28位タイからのスタートとなっている。

　93年にはスウェーデン人として初めてライダーカップ（欧米チーム対抗戦）のメンバーに選ばれたハエグマンだが、年々成績は降下線をたどり昨季はシードを失ってQスクール（プロテスト）へ逆戻りという屈辱を味わった。「チャレンジツアー（下部組織）でプレーするには年を取り過ぎている」と考えた39歳のハエグマンは「Qスクールでダメだったら、そろそろ引退の時期かなと思っていた」のだとか。だがQスクールでトップ5に食い込んで息を吹き返し、この日の好プレーにつなげた。九死に一生を得たヘイグマンが残り3日、どんな戦いを披露するのかファンならずとも興味がわくところ。フィールドが手薄な大会で、ベテランがツアー通算6勝目に挑む。