ライダーカップのメンバーが決まっても、欧州ツアーが熱い。

　現地時間4日開幕の同ツアー、オメガ・ヨーロピアン・マスターズ（スイス、クラン・サー・シエレ）に出場する44歳のベテラン、ミゲール・A・ヒメネス（スペイン）は、5月のBMW・PGA選手権に優勝したことでメンバー入りを確定。以降は余裕のスケジュールを組んでいる。

　7月の全英オープンの後、試合でプレーしたのはわずかに6ラウンド。ライダーカップ出場を目指して、仲間達が目の色を変える中、前週まで3週間の休みを決め込んでいた。ヒメネスにとっては休養こそがエネルギーの源。全米プロ終了後、まったくゴルフをしない生活を送っていた。ようやく試合に帰って来たときにはすっかりリラックスしており、「ライダーカップまであと2週間だからね。練習してフィーリングを取り戻す時が来た」と元気いっぱいだ。

　ヒメネスがさらにリラックスできる理由が今大会には隠されている。ルーキーシーズンの89年に初めて出場して以来、20年間同じホテルの同じ部屋に宿泊し続けているからだ。情勢に応じてホテルはアパートに変わったが、それでもヒメネスの部屋は毎年キープされており、それが何よりうれしい。

「ここはとても美しいところで、思い出もたくさんある。友達もいっぱいいるしね。だから来るんだ。ゴルフと賞金のためだけじゃない。毎年友達に会えるなんて素敵じゃないか」と笑顔が絶えないヒメネス。今年も大会を楽しみながら勝てれば最高だ。