丸山茂樹がいよいよ本領を発揮するときが来た。

　米男子ツアーのフォールシリーズ第3戦、バレロ・テキサス・オープンがテキサス州サンアントニオのラカンテラGCを舞台に、現地時間の4日開幕。第1ラウンドのこの日、5アンダー65の好スコアをマークした丸山（茂）が、キャリアベストの9アンダー61と爆発し単独トップに立ったイエスパー・パーネビック（スウェーデン）に4打差の2位タイと絶好のポジションを確保した。

　同じ2位タイには歴代優勝者のひとり、ジャスティン・レナード（米）をはじめ、ダニエル・チョプラ（スウェーデン）、リチャード・ジョンソン（スウェーデン）、マティアス・グローンバーグ（スウェーデン）らがつけ、スウェーデン勢の健闘が目立っている。

　この日10番スタートの丸山（茂）は12番から3連続バーディを奪って波に乗ると、18番もバーディとして前半を4アンダー31で折り返す。後半に入り5番で初めてボギーを叩くが、上がり2ホール連続バーディで締めくくり、6バーディ、1ボギーの5アンダー65。今季は前半故障もあって不本意な成績が続いており、起死回生を狙ったフォールシリーズでも思ったように実力を発揮できず前週は予選落ちの屈辱を味わった。賞金ランクも145位に低迷し、このままでは来季のシード権（上位125位まで）も厳しい状況。しかしそこは米ツアーの荒波に揉まれ経験を積んだ丸山（茂）のこと。どんな不利な条件でも諦めず、土壇場でのシード獲得、いや4年ぶりのツアー4勝目に向け、エンジン全開で挑むつもりだ。

　一方、初日トップに立ったパーネビックはツアー通算5勝の実績を持つが、ここ数年は勝星に見離され最後に勝ったのは01年のホンダ・クラシック。「ショットは悪くないが、パットが入らずに試行錯誤を重ねてきた。でも今週は新兵器のパターの調子がすこぶる良い。パットが入るとゴルフがやさしくなるし、気分良くプレーができる」と『61』のラウンドを振り返った。例年なら今大会は、「家族サービスが主な目的だった」そうだが、今回はバカンスモードから一転、戦闘モードに気持ちを切り替え、久々に勝利を狙うハンターと化す。

　なお丸山大輔はスタートダッシュならず、2バーディ、3ボギーの1オーバー71と崩れ、82位タイと出遅れた。また賞金ランク178位に低迷している人気者のジョン・デイリー（米）は2オーバー72を叩き、101位タイ発進。