賞金王候補のベルンハルト・ランガー（独）とフレッド・カプルス（米）が首位に並んだことで、メジャー最高峰の試合で遂にシニア界の頂上決戦が実現する。

　米チャンピオンズツアーの今季メジャー第3戦、全米シニアオープン（ワシントン州、サハリーCC）は現地時間31日、第3ラウンドを行ない、前日トップのランガーにこの日5アンダー65と爆発したカプルスが通算5アンダーで並びかけ、第一人者2人が最終日最終組で激突することになった。

　アンダーパーは2人だけ。3位タイには通算イーブンパーのトム・カイト（米）と盧建順（台）が続き、通算1オーバー、5位タイにジョン・クック（米）、ピーター・シニア（豪）、トミー・アーマーIII（米）らがつける展開。初日4位タイの好スタートを切った尾崎直道は最終ホールでダブルボギーを叩いて2日連続3オーバー73と崩れ、通算5オーバー、16位タイに後退している。また、同じ16位タイには還暦のトム・ワトソン（米）がつけている。

　ともにグリーンジャケット（マスターズ優勝）に袖を通した者同士。マスターズ2勝でここ2年連続シニアの賞金王に君臨しているランガーは、前週の全英シニアオープンに勝ちメジャー獲りに成功。一方、マスターズ1勝のカプルスは今季すでに3勝を挙げているが、シニアでのメジャー勝利はまだない。それでも現時点での勝負は全く互角。

　タフな精神力と粘りのゴルフを身上とするランガーに軍配が上がるのか、それとも優雅なスイングでファンを魅了するカプルスに勝利の女神が微笑むのか？　勝った方が賞金王に大きく近づくことになり、ファンならずとも勝負の行方から目が離せない。

　なお前日予選カットぎりぎりで決勝ラウンド進出を決めた渡辺司は、3日目にしてようやく2つのバーディを奪って3オーバー73をマーク。通算13オーバー51位タイとわずかながら順位を上げている。