苦節245試合目で初めて味わう勝利の美酒に、フレデリック・アンダーソンヘッド（スウェーデン）が心から酔いしれた。

　欧州ツアーのBMWイタリア・オープン最終ラウンド（現地時間9日／イタリア、ロイヤルパーク1世ロベリ）は、前日9アンダー『63』と爆発し6打差の単独首位でこの日を迎えたアンダーソンヘッドが、同ツアー初優勝のプレッシャーと必死で戦う展開となった。

　38歳のアンダーソンヘッドはシード落ちするたびにQスクール（プロテスト）を受け直し、計14回目のテストでようやく合格。苦労してプロツアーに戻って来ただけに、執念としぶとさだけは誰にも負けない。この日も出だしの1番でボギーを叩き、続く3ホールも冷や汗もののパーセーブという苦しいスタート。しかし、5番で最初のバーディをマークして落ち着くと、なんとか1オーバー73で切り抜けて通算16アンダー。この日4アンダー68と追撃してきたデビッド・ボーシー（英）を2打差で振り切り、ツアー初Vにこぎつけた。

　その他上位陣は、通算12アンダー3位タイにニコラス・コルサーツ（ベルギー）、クリス・ウッド（英）、ピーター・グスタフソン（スウェーデン）。地元イタリア勢の最高位は、ワールドカップ優勝兄弟のエドアルド・モリナリ（伊）が通算8アンダー13位タイ。プロデビュー戦で注目された17歳のマッテオ・マナッセロ（伊）は、70-70-72-71と最後まで60台が出せずに通算5アンダー29位タイと平凡な成績に終わっている。