それは気の遠くなるような長い道のりだった。ツアールーキーのジョン・ハー（米）が、ツアー通算4勝の実力者であるロバート・アレンビー（豪）との8ホールにも及ぶプレーオフを制し初の栄冠に輝いた。

　世界ゴルフ選手権（WGC）シリーズのアクセンチュア・マッチプレー選手権の裏で開催されていた米男子ツアーのマヤコバ・ゴルフ・クラシック（メキシコ、エル・カマレオンGC at マヤコバ）は現地時間26日、最終ラウンドの競技を終了。この日13位タイからスタートしたハーがノーボギーの8アンダー63の猛チャージでリーダーボードを駆け上がり、6アンダー65をマークしたアレンビーと通算13アンダーで並びプレーオフへ突入した。

　10番パー3と18番パー4を交互にプレーするサドンデスは両者一歩も譲らずパーセーブの応酬。いつの間にか8ホール目に突入し、日没が迫る中、アレンビーが根負けして遂にボギー。パーをセーブしたハーが今季のルーキー優勝一番乗りを果たした。

　ツアー通算4勝の実績を誇るアレンビーを破ってみせたハーは、開幕早々のファーマーズ・インシュランス・オープンで優勝争いを演じ、最終日崩れたものの6位タイ。続くウェイスト・マネージメント・フェニックス・オープンでも12位タイと好調なゴルフを続けて来た。そして今週、マッチプレー選手権に世界ランク上位勢が参戦し、フィールドが手薄になったところで念願のツアー初勝利。しかもプレーオフで8ホールの死闘を制したとなれば、生涯忘れられない思い出になることは間違いない。

　その他、通算11アンダー3位タイにマット・エブリー（米）とコルト・ノスト（米）が入り、前日トップのダニエル・サマーへイズ（米）は通算10アンダーでクリス・ストラウド（米）、アルハンドロ・カニサレス（スペイン）らと並び5位タイに終わっている。

　また、チャールズ・ハウエルIII（米）はケビン・スタドラー（米）、トム・レーマン（米）らと並び通算6アンダー16位タイ。ディフェンディング・チャンピオンのジョンソン・ワグナー（米）は最終日に5アンダー66をマークし、通算4アンダーで前日より15ランクアップの30位タイで4日間の競技を終えた。

　尚、グレッグ・ノーマン（豪）、ローリー・サバティーニ（南ア）、トッド・ハミルトン（米）、マイク・ウィアー（カナダ）、デビッド・デュバル（米）ら大物はすでに予選ラウンドで姿を消し、日本勢は今大会に出場していない。