タイガー・ウッズ（米）が過去3勝の得意大会で完全復活を狙う。

　ザ・プレーヤーズ選手権から約1か月間休養したタイガーは、帝王ジャック・ニクラウス（米）がホストを務める米ツアーのザ・メモリアル・トーナメント（現地時間4日開幕、オハイオ州ダブリン、ミュアフィールド・ビレッジGC）に参戦。左ヒザ手術で約8か月間戦線離脱した後、復帰2勝目を飾り、2週間後の全米オープン（ニューヨーク州、ベスページ・ステート・パークGC）に備えようと目論んでいる。

　大会直前のスキンズ・ゲームでは、ホストでもあるニクラウスと同組でプレー。子供の頃から目標とし、その足跡をたどってきた男の“帝王学”を肌で学んだ。さらにニクラウスから復活へのお墨付きをもらっている。「（アーノルド・パーマー招待で）1度勝っているじゃないか。他でもトップ10入りばかりだし、スイングも良くなっているようだ」と笑顔を見せたニクラウス。タイガーも応えるように「手術で良くなった」と自信をのぞかせている。

　さすがのタイガーも実戦を離れたことで試合勘が戻るのに時間がかかっているようだが、身体的な不安は完全に払拭した。言い換えれば試合勘さえ戻れば、離脱前より強いタイガーが見られるということに他ならず、全米オープンに間に合う可能性も高い。99年から3連覇を果たした相性の良い大会で完全復活し、全米オープン連覇に臨む青写真を胸に抱いたタイガーに死角はなさそうだ。

　だが、同じく復活を願うライバルのアーニー・エルス（南ア）もタイガーと同組での予選ラウンドに闘志を燃やしている。今季2勝と好調のザック・ジョンソン（米）を交えてのプレーは、大会の目玉となりそうだ。ディフェンディング・チャンピオンで、タイガーに並ぶ大会3勝を挙げているベテランのケニー・ペリー（米）、メジャー3勝のパドレイ・ハリントン（アイルランド）、世界ランクNo.3で旬の輝きを見せるポール・ケイシー（英）らも帝王の祝福を目指して出場する。

　尚、日本勢ではエースの今田竜二が参戦。ツアー2勝目を帝王がホストを務めるトーナメントで手に入れようと、難コースのミュアフィールド・ビレッジGCに挑む。