タイガー・ウッズ（米）がポールポジションをがっちりとつかんだ。

　米男子ツアーのアーノルド・パーマー招待（フロリダ州オーランド、ベイヒルC＆ロッジ）は現地時間の15日、第3ラウンドの競技を終了。強風の難コンディションに上位のスコアが伸び悩む中、首位に7打差の20位タイからスタートしたタイガーが4アンダー66の猛攻で通算6アンダーとし、“お約束”の首位（タイ）に浮上した。

　トップタイにはタイガーを含め5人が並走。この日1イーグル、5バーディの7アンダー63と爆発したショーン・オヘア（米）は、2週連続Vに向け、前日の49位タイから首位タイまでジャンプアップ。連覇を狙うビジェイ・シン（フィジー）は、5番からの4ホールで5つスコアを落とす乱調で3オーバー73と崩れ、5人の中のひとりに。今季復活の兆しが顕著なバート・ブライアント（米）と飛ばし屋ブッバ・ワトソン（米）が10位タイからそれぞれ首位タイに浮上している。

　ポールポジションを確保したタイガーは、出だし4ホールで3つのバーディを奪って波に乗ると、途中ボギーもあったが、コース最大の難関上がり3ホールを1アンダーで切り抜け、リーダーボードをスルスルと駆け上がった。「ショットが随分良くなった。グリーンも少し早くなってきたので、大分フィーリングが合ってきた。こういうコースではボールを思い通りにコントロールできていると思えることが大事だけれど、今日はそういうゴルフが出来ていた」と6バーディ、2ボギーのラウンドを振り返った。

　これまで54ホール終了時点でトップまたはトップタイで最終ラウンドを迎えた際のタイガーの戦績は42勝3敗。しかも9月から連戦連勝中だけに、優勝の確率は限りなく100パーセントに近いように思われるが、油断はできない。何しろ5打差に31人がひしめく大混戦。誰が勝ってもおかしくない状況だ。さらに過去の3回は、単独ではなく誰かと首位で並走していた場合。マイナス要素はあるものの、池がらみの難しいホールをピンそば50センチ（15番）から1メートル（16番）にビタビタと寄せる魅惑のショットがあれば、今季同ツアー3勝目、通算64勝目を手中に収めるのは決して難しいことではなさそうだ。

　尚、世界ランク2位のフィル・ミケルソン（米）は未だにエンジンがかからず、通算イーブンパー32位タイにとどまっている。