ミゲール・A・ヒメネス（スペイン）がイタリア勢の包囲網をくぐり抜け、欧州ツアー史上8番目の年長記録でシーズン3勝目を挙げた。

　同ツアー伝統の一戦、オメガ・ヨーロピアン・マスターズ（スイス、クラン・シュル・シエール）は現地時間5日、最終ラウンドの競技を行い、今大会22年連続出場のヒメネスが4アンダー67をマーク。通算21アンダーまでスコアを伸ばし、2週連続優勝を狙ったエドアルド・モリナリ（伊）に3打差をつけ逃げ切り優勝を飾った。

「この大会には良い思い出しかない。何度も優勝争いをしているし、今週もこうして勝つことが出来た。木に当てながらパーをセーブした16番が鍵だった」と仲間からのシャンパンシャワーを浴び、18番グリーン横の池に歓喜のダイブを敢行した46歳。

　単独トップからスタートしたこの日、フロント9で4つスコアを伸ばし楽勝ムードが漂ったが、バック9でモリナリがチャージ。12番、14番でバーディ、15番でイーグルを奪いヒメネスを追いつめる。しかし16番でティショットを木に当てながらパーをセーブしたヒメネスに対し、勝負どころでボギー（16番）を叩いたモリナリの追撃もそこまで。ヒメネスにツアー通算18勝を献上した。

　これで来月行なわれるライダーカップの欧州チームメンバーによる優勝は5試合連続。アイリッシュ・オープンでロス・フィッシャー（英）が優勝したのを皮切りに、全米プロゴルフ選手権でマーティン・カイマー（独）、チェコ・オープでピーター・ハンソン（スウェーデン）、ジョニー・ウォーカーでモリナリ（兄）、そして今週がヒメネスと続き、欧州チームキャプテンのコリン・モンゴメリー（スコットランド）を喜ばせている。

　また将来のライダーカップメンバー候補で初日トップの17歳、マッテオ・マナセッロ（伊）は4日間60台で回り「ミッション完了」と納得の表情を浮かべたが、通算16アンダーは単独3位に終わっている。