今季米国を主戦場としていた宮里藍、上田桃子が参戦。国内女子ツアー、公式戦今季2戦目となる日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯（11日開幕）でビッグタイトル獲得を狙う。

　石川県で初めて開催される今大会の舞台は、開場50周年を迎える名門・片山津GC白山C。自然の砂山や松林を巧みに利用し、砲台グリーンの手前にはアリソンバンカーが待ち受ける難コースだ。だが、さらに難しいセッティングの海外メジャーでプレーしている2人はひるまない。今季国内初参戦の宮里はやる気満々。米国から帰国してすぐに優勝した06年大会の再現を、と目論んでいる。

　一方、一足先に米ツアーから引き上げて、今回が今季3試合目となる上田は、本調子とは言えない。2週前のヨネックスレディスゴルフトーナメント直前に、左手中指のツメをはがすアクシデントに見舞われた。今大会の出場が危ぶまれていたが、脅威の回復力で克服。何とか参戦にこぎつけたものの、強気な発言ができる状態ではない。公式戦特有のタフなラフに入れると、どう考えても患部が痛いはず。それを見越したフェアウェイキープ重視の無欲なプレーが攻を奏せば、公式戦初優勝も夢ではないはずだ。

　国内組も負けてはいない。賞金ランキング首位で久々の賞金女王に向けて弾みをつけたい福嶋晃子、その福嶋を追う全美貞（韓）、さらに実力者不動裕理、今季未勝利の横峯さくら他が狙うビッグタイトル。激戦は避けられそうもない。

　なお、開催コースは航空自衛隊の小松基地に隣接しており、連日自衛隊機が訓練を繰り返しているが、基地の特別協力により、大会期間中は自粛される。プレーに適した静かな環境が保たれることになったのも、女子プロ人気の証明かもしれない。