タイガー・ウッズ（米）がホストを務める大会で貫禄の優勝を飾った。

　メリーランド州ベセスダのコングレッショナルCCで行われた米ツアーのAT＆Tナショナルは、現地時間5日に最終ラウンドの競技を終了した。アンソニー・キム（米）と並ぶ通算10アンダー首位タイでスタートしたタイガーは安定したショットを武器に、2011年に全米オープンが開催される難コースを攻略。11番まで3バーディ、1ボギーでプレーし、通算12アンダーで終盤に突入した。

　しかし、通算4アンダー16位タイで出たハンター・マハン（米）がバーディラッシュを披露し、同じ通算12アンダーで先にホールアウト。プレーオフの準備を整えていた。重圧のかかる中、それでもタイガーは最後まで忍耐強く自分のゴルフを貫き、勝負所の16番パー5できっちりとバーディ奪取。難しい上がり2ホールもパーで切り抜け、3アンダー67の通算13アンダーでフィニッシュし、マハンを1打差で振り切った。

　アーノルド・パーマー招待、ザ・メモリアル・トーナメントに続く今季3勝目。18番グリーンを取り囲む大ギャラリーを前に、勝利を高らかに宣言した世界No.1の男は「父と作った大会で勝てて本当にうれしい」と、2006年に亡くなったゴルフと人生の師である父・アール氏を偲んだ。このトーナメントでツアー勝利数は68となり、73勝のジャック・ニクラウス（米）にあと5勝と迫り、同時にトップのサム・スニード（米）の82勝も視野に入ってきた。

　その他、2位はマハン、08年大会覇者のキムはスコアを1つ落として通算9アンダー3位だった。全米オープン王者のルーカス・グローバー（米）が通算7アンダー5位タイ。通算6アンダー8位タイから逆転でツアー2勝目を狙った今田竜二は2バーディ、6ボギーの4オーバー74と崩れ、通算2アンダー22位タイに終わった。