2年ぶり2度目のフェデックスカップ王者の座を狙うタイガー・ウッズ（米）が、前半出遅れながらも首位に1打差の好位置につけた。

　米男子ツアーのフェデックスカッププレーオフシリーズ最終戦、ザ・ツアー選手権がジョージア州アトランタのイースト・レイクGCを舞台に現地時間24日に開幕した。大会直前まで同地を襲った豪雨で開催が危ぶまれたが、第1ラウンドが幕を開ける頃にはコースの状態も回復。サバイバルレースを勝ち抜いた世界のトップ30が優勝賞金のほか、特別ボーナス1,000万ドル（約9億1,200万円）を目指し凌ぎを削っている。

　今季7勝目を狙うタイガーは前半2つのボギーを叩いて出遅れたが、中盤以降きっちりバーディを積み重ね、3アンダー67で首位のショーン・オヘア（米）に1打差の2位タイにつけた。同じ2位タイにはパドレイ・ハリントン（アイルランド）とスチュワート・シンク（米）の両メジャーチャンピオン。2アンダー68の単独5位に、全米オープン覇者のルーカス・グローバー（米）が続いている。

　一方、出遅れたのが同ポイントランク3位につけ、およそ2年ぶりの優勝が期待されるジム・フューリック（米）と闘病中の妻に勝利を捧げたいフィル・ミケルソン（米）。フューリックは2オーバー72で21位タイ、ミケルソンは3オーバー73で出場30人中26位タイからのスタートとなった。

　好発進のオヘアとタイガー。実は大会前の練習ラウンドを一緒に行い、パッティングの不調に苦しんでいたオヘアにタイガーがアドバイスをおくっていたのだとか。「タイガーがくれたヒントのお陰」と10メートル以上のパットを2度も決めトップに立ったオヘア。3メートル以内の入れ頃、外し頃の距離もほとんどノーミスで沈める快進撃に笑顔も全開だ。一時タイガーが1オーバー、オヘアが5アンダーとその差が『6』まで開いた場面もあり、明暗を分けるかに思われた。だがそこはタイガー。徐々に調子を取り戻し、オヘアと1打差にぴたりとつけた。

「ショーン（オヘア）とは友達だからね。困っているときはお互い助け合うのが当たり前。彼がパットに苦しんでいたから、僕が出来ることをやっただけ」と友人の好調を素直に喜んだタイガー。「グリーンが硬くセッティングも凄く難しい。今日はアンダーパーなら上出来。このコースでは忍耐力が試される」と明日以降も我慢強いプレーを胸に誓ったタイガーだった。