久々のストロークプレーにタイガー・ウッズ（米）のスタートダッシュはならなかった。

　WGC-CA選手権が“ブルーモンスター”の異名を取るフロリダ州マイアミのドラル・ゴルフ・リゾート＆スパを舞台に現地時間の12日開幕。第1ラウンドのタイガーは好調なショットにパットが噛み合ず、3バーディ、2ボギーの1アンダー71にとどまり、首位グループに6打差の40位タイとやや出遅れた。

　上位はかつて日本ツアーを主戦場にしていたY・E・ヤン（韓）の優勝（前週／ザ・ホンダ・クラシック）に刺激を受けたジーブ・ミルカ・シン（インド／日本ツアー通算4勝）、プラヤド・マークセン（タイ／日本ツアー通算3勝）が7アンダー65と爆発。メジャーチャンピオンのフィル・ミケルソン（米）、レティーフ・グーセン（南ア）と並び、首位グループを形成した。また今季絶不調だったパドレイ・ハリントン（アイルランド）が久々に6アンダー66の好スコアをマークし、5位タイにつけた他、前週予選落ちのカミロ・ビジェガス（コロンビア）が5アンダー67で9位タイの好位置を確保した。

　しかし今大会に優勝し、タイガーが27位以下なら、世界ランク1位の座に輝くチャンスのある注目のセルヒオ・ガルシア（スペイン）は、イーブンパー72の平凡なスコアで54位タイとタイガーよりもさらに出遅れている。

　先のマッチプレー選手権に続き、復帰第2戦目となったタイガーは40位タイ発進にも「ショットの内容にはかなり納得している。ただパットが入らなかっただけ。パットはミスして入らなかったのではなく、思った通りのラインに打てているし、グリーンのスピードに対してもジャストタッチを出せた。悪くなかったが入らなかっただけ。精神的なダメージもない」と、手応えを強調。さらに「マッチプレーで肩ならしを出来たから、試合勘は戻っている。明日以降、パットさえ入れば楽に60台中盤のスコアを出せると思う」と自信を伺わせた。ラウンド中、表情は今ひとつ冴えなかったが、「いいストロークをしているんだから、そのうち入るさ」と気持ちを切り替え、第2ラウンドからのチャージを胸に誓った。

　一方、強豪がひしめくフィールドでトップグループの一角を担ったシンは「今日はショット、パットともに冴えていた。こういう厳しい環境で、ビッグネーム相手に戦うのは、自分自身のレベルを上げるためにも素晴らしいチャンス」と瞳を輝かせる。陸上のオリンピック選手だった父親譲りの勝負強さで、前週のヤンに続き日本ツアー出身のインターナショナルプレーヤーが優勝戦線で大暴れするつもりだ。