17歳の石川遼がゴルフ界の重鎮アーノルド・パーマー（米）との出会いに頬を高潮させた。

　米ツアーのアーノルド・パーマー招待（現地時間26日開幕、フロリダ州オーランド、ベイヒルC＆ロッジ）に出場する石川は、大会前日の朝にパーマーと対面。楽しそうに会話し、意欲を燃やしている。

　往年の名選手であるパーマーがホストを務める大会に出場するのは、プロゴルファーの夢。石川は17歳の若さでマスターズと同時に今大会にも招待され、現地入りしてさらにその感激は深まった。「どれほど感激したか、言葉にするのは難しい。でも、握手しただけで温かい人だということがわかりました」とさらに頬を赤く染めた石川。スイング改造中で四苦八苦する日々が続いている中、その苦しみを吹き飛ばすような会心の笑みがすべてを語っていた。

　記者会見では「フロリダに2週間いてオレンジジュースとハンバーガーのおいしさを知りました。アメリカを楽しんでいます」とコメント。その直後に、パーマーの希望で約15分間じっくりと話した。大会出場を「人生の宝物」と口にした17歳は、パーマーから「素晴らしい。若者の手本になって欲しい」と最高のホメ言葉をもらった。ゆるんだ頬を何とか引き締めて難コース、ベイヒルに挑む。

　一方、ディフェンディング・チャンピオンのタイガー・ウッズ（米）は、過去5勝している得意大会に自信満々。ヒザ手術による約8か月の戦線離脱から復帰してまだ3戦目だが、2週間後に迫ったマスターズに向けて最後の実戦とあって負けるわけにはいかない。

　前の2試合では試合勘が戻らず、パッティングに苦しむシーンが何度か見られた。しかし、昨季大会は最終ホールで長いバーディパットをねじ込み、バート・ブライアント（米）を1打差で突き放して優勝。良いイメージを取り戻すには最高の舞台で、第1ラウンドからライバルのパドレイ・ハリントン（アイルランド）と直接対決することも、心に火をつけそうだ。

　また、前週優勝のレティーフ・グーセン（南ア）、08年マスターズ王者のトレバー・イメルマン（南ア）、ビジェイ・シン（フィジー）、今田竜二らも参戦。御大パーマーから称えられるあこがれの優勝を目指し激突する。