荒天で2日目が全面中止になった大会は、決着が現地時間10日にもつれ込むことになった。

　世界ランクトップ10のうち6名が参加し、華々しく幕を開けた欧州ツアーの09年シーズン。開幕戦のHSBCチャンピオンズは中国、上海のシャーシャン・インターナショナルGCを舞台に8日、前日行う予定だった第2ラウンドを実施。しかし、選手たちがスタート出来たのは、当初の予定より3時間過ぎた午前9時45分とすでにこの時点で進行は遅れた。組み替えなしで第3ラウンドに突入したが、30名が第3ラウンドをスタート出来ず日没サスペンデッドとなった。

　波乱の展開の中、現時点で暫定首位を分け合っているのは第1ラウンドのトーナメントリーダー、ヘンリック・ステンソン（スウェーデン）とセルヒオ・ガルシア（スペイン）。2人は第2ラウンド終了時点で通算10アンダーまでスコアを伸ばしている。

　1打差の暫定3位タイに第2ラウンドで『65』をマークしたグラエム・マクドウェル（北アイルランド／4ホール終了）とオリバー・ウィルソン（英／第2ラウンド終了）の2人。第2ラウンドで7つスコアを伸ばしたジェフ・オギルビー（豪／2ホール終了）は、第3ラウンドで1つスコアを落としたものの、世界ランク2位のフィル・ミケルソン（米／第2ラウンド終了）らと並び、通算8アンダー暫定5位タイの好位置を確保している。

「前半はなかなかバーディが獲れなかったけれど、我慢強くボギーを叩かないゴルフをしたのが、終盤のチャージにつながった。14番でイーグル、16番、18番でバーディと終盤良いゴルフが出来て印象は良いよ」と36ホールノーボギーの安定したゴルフで暫定トップタイに浮上したガルシア。米ツアーのプレーオフシリーズで活躍した後、先月末には故郷スペインで行われた欧州ツアーのカステロ・マスターズ・コスタ・アサールに優勝し、今もっとも“熱い男”が本命に躍り出た。

　ところでこれだけ進行が遅れると気になるのは今後のスケジュールだが、主催者から「72ホールでの大会成立にこだわる」と発表され、最終ラウンドは10日のお昼頃までずれ込む可能性が示唆された。

　これに対してミケルソンは「この大会はワールドクラス。出ている選手たちもワールドクラス。ワールドクラスの大会は72ホールで行うもの。72ホール開催にこだわるのは当然だと思う」と決着がもつれ込むことを容認するコメントを発表した。

　今大会に勝てば世界ランクでミケルソンを抜き、2位に浮上するガルシアも「これだけ世界各国から強い選手が揃ったんだ。エキサイティングな戦いをお見せするしかないでしょ」と張り切っており、最後まで目が離せない展開になりそうだ。