得意の大会でタイガー・ウッズ（米）がスムーズな滑り出しを切った。

　米男子ツアーのフェデックスカッププレーオフシリーズの第3戦、BMW選手権（イリノイ州レモント、コグ・ヒルGC）が現地時間の10日開幕。この大会で過去4度の優勝を誇るタイガーが4バーディ、1ボギーの3アンダー68で第1ラウンドを回り、首位タイのローリー・サバティーニ（南ア）、スティーブ・マリーノ（米）に2打差の5位タイの好位置を確保した。

　4アンダー67の3位タイにここのところ好調のマーク・リーシュマン（豪）とボ・バン・ペルト（米）が続き、タイガーと同じ5位タイにパドレイ・ハリントン（アイルランド）、デビッド・トムズ（米）、ジェフ・オギルビー（豪）、カミロ・ビジェガス（コロンビア）らがつける展開。

　フェデックスカップポイントランク上位70名の精鋭が一堂に会す今大会。過去、初日に3アンダーをマークした際のタイガーは4戦4勝の勝率100パーセント。早くも今季6勝目が見えて来たと言えそうだ。「ショットが良かったね。いいゴルフが出来たと思う。今日はアンダーパーで回れれば上出来のコンディションだった。グリーンは硬いけれど速くない。そこを有利な材料に変えていかなければならない」とタイガー。ここ2週ほどグリーン上で苦しみ優勝を逃して来たが、今週こそ積もり積もった鬱憤を晴らすべく、豪快な勝利をものにしたいところだ。

　一方、プレーオフシリーズに入ってから2試合連続予選落ちに終わっているサバティーニにようやく本来の輝きが戻って来た。「ドライバーが素晴らしかった。コースが改造されて、より正確なショットが要求されるようになった気がする。グリーンを狙うにしても段差があるので、ピンのある段に確実にボールを乗せていかなければならない。パットが入ればショットに対するプレッシャーは減るので、今週は噛み合わせに注意したい」と本人。優勝争いには度々顔を出すが、まだツアー未勝利のマリーノとともに、初日のスタートダッシュを生かせるかどうかがカギになりそうだ。

　今大会終了時点でポイントランクトップ30に入らなければ、プレーオフシリーズ最終戦のザ・ツアー選手権には進めない。だが一旦ツアー選手権出場の権利をつかんでしまえば、ポイントがリセットされるシステムに今年から変更されたため、この先、よりドラマチックな展開が待っている。最後に笑うのは誰だ？

　尚、日本勢は今大会に出場していない。