昨年の全英アマチュアゴルフ選手権王者で、弱冠20歳のトミー・フリートウッド（英）が、並み居る強豪を抑え優勝戦線の先頭に躍り出た。

　欧州ツアーのアルフレッド ダンヒル・リンクス選手権はスコットランドの名門、セントアンドリュース オールドC（＝SA）、カーヌスティー（＝C）、キングスバーンズ（＝KB）の3つのコースをプロアマ形式で順にプレーし、最終日は聖地セントアンドリュースにプロ選手たちが集結するトーナメント。現地時間30日に行われた第2ラウンドでは、キングスバーンズをプレーしたフリートウッドが、ノーボギーの9アンダー63と爆発。通算12アンダーまでスコアを伸ばし、マイケル・ホーイ（北アイルランド／KB）とともに首位の座を分け合った。

　1打差の単独3位には、初日首位タイ発進のルイス・ウーストハウゼン（南ア／C）。通算10アンダー4位タイに、昨年の全米オープン王者のグラエム・マクドウェル（北アイルランド／C）、マーカス・ブリアー（オーストリア／KB）らが続く。さらに、ディフェンディング・チャンピオンのマーティン・カイマー（独／C）が通算9アンダーで9位タイ、世界ランク2位のリー・ウェストウッド（英／C）、同ランク3位のローリー・マキロイ（北アイルランド／C）は、通算7アンダーで19位タイに並んでいる。

　1991年生まれのフリートウッドは、昨年全英アマ優勝した直後にプロ転向。今季は下部ツアーであるチャレンジツアーを主戦場に戦い、先月カザフスタン・オープンで念願の初優勝を挙げたばかり。すでに来季の欧州ツアー昇格を決め、さらなる飛躍をと張り切っている最中だ。

「いい気分ですね。正直こんなに良いプレーが出来るとは思っていませんでしたから。こうして大きな舞台で戦うチャンスを貰って貴重な体験が出来ているだけでも興奮します。今日は序盤にパットが決まって、波に乗ることが出来ました。チャレンジツアーでの優勝を自信に変えて、より大きな舞台でどこまでやれるか自分でも楽しみです」と意欲を燃やしていた。

　前週のオーストリア・ゴルフオープンで、10位タイに食い込むなど目下ゴルフの調子は上々。世代交代が進むゴルフ界に、またひとり新星が誕生しそうな雰囲気だ。

　なお、世界ランク1位で欧米両ツアーの同時賞金王の可能性があるルーク・ドナルド（英）は、カーヌスティーをプレーしたこの日、中盤まで順調にスコアを伸ばしたが終盤まさかの乱調。上がり4ホールで2ボギー、1ダブルボギーを叩いて一気にスコアを落とし、通算4アンダー51位タイに後退した。