ギリギリで今大会の出場権を手にした男が、いきなりでかいことをやってのけた。

　前週までのレギュラーシーズンでフェデックスカップポイントランク上位125位の選手だけが出場を許された米ツアーの同カッププレーオフシリーズ初戦、ザ・バークレイズ（ニュージャージー州ジャージシティ、リバティ・ナショナルGC）は、現地時間30日に最終ラウンドの競技を終了。最終組のポール・ゴイドス（米）、スティーブ・マリーノ（米）がズルズルとスコアを落とした。そんな中、世界ランクNo.1のタイガー・ウッズ（米）、アーニー・エルス（南ア）、パドレイ・ハリントン（アイルランド）のメジャー王者達が優勝争いに加わった。

　3人が先に通算8アンダーでホールアウトして待つ中、ヒース・スローカム（米）はスティーブ・ストリッカー（米）と同じ通算9アンダーで最終18番を迎えた。2人とも難しいパーパットを残す息詰まる場面。共に外せば5人でプレーオフだ。だが、スローカムは約6メートルのパットをねじ込んで、4アンダー67の通算9アンダーでフィニッシュ。ストリッカーのパーパットは入らず、さらに後ろの組のプレーヤーに追いつかれることなく、スローカムが勝利が決まった。

　レギュラーシーズン最終戦のウィンダム選手権では予選落ち。しかしライバル達も今ひとつの成績に終わり、スローカムは同ランク124位のギリギリで今大会の切符を得た。出場すると今季初優勝、ツアー3勝目をマーク。同ランクも3位へ急浮上し、プレーオフ残り3試合に乗り込んでいく。

　一方、前日の5打差7位タイから逆転を狙ったタイガーは、バーディを5つ奪ったものの4番のボギーが響いた。4アンダー67の通算8アンダーで、エルス、ハリントン、ストリッカーと共に2位タイ。それでも今季はプレーオフ4試合すべてに出場を予定している。「まだまだゴルフをたくさんするからね。でも少し宿題が残った」と体勢を立て直して、残りのトーナメントに臨む構えだ。