ルーク・ドナルド（英）が絶体絶命のピンチを切り抜け奇跡の逆転Vを達成。ウェブ・シンプソン（米）を再び抜き返し米男子ツアーの賞金王に輝いた。

　米男子ツアー、フォールシリーズ最終戦のチルドレンズ・ミラクル・ネットワーク・クラシックは現地時間23日、フロリダ州のマグノリアGCを舞台に最終ラウンドの競技を行い、この日首位と5打差の14位タイからスタートしたドナルドがサンデーバックナインで6連続バーディを奪う猛攻。8アンダー64の好スコアをマークし、通算17アンダーで前日のトーナメントリーダーのひとりジャスティン・レナード（米）に2打差をつけ逆転で今季同ツアー2勝目を飾った。

「すべてが上手くいった。天にも昇る気持ちだよ」と喜びを爆発させたドナルド。この結果シンプソンとの36万3,029ドル（約2,800万円）差を引っくり返し、逆におよそ34万ドル（約2,600万円）の差をつけ賞金ランク1位に再浮上。世界ランク1位のドナルドが賞金ランク1位、平均ストローク数No.1の二冠に輝いた。これで選手の投票で選ばれるプレーヤー・オブ・ザ・イヤー（年間最優秀選手賞）のタイトルもぐっと引き寄せた格好だ。

　だがドナルドにはもう1つ大きな使命がある。それは欧米両ツアー同時賞金王を達成するというかつて誰も実現したことのないミッションだ。シーズン終盤を迎えた欧州ツアーでは現在、ドナルドは2位のローリー・マキロイ（北アイルランド）におよそ130万ユーロ（約1億3,000万円）の差をつけ賞金ランク1位を快走しており賞金王は目前だ。アメリカで1つ目のミッションを達成したことで歴史的快挙に王手をかけたことになる。

　一方、最終日のチャージならず通算13アンダー6位タイに終わり土壇場で賞金王を逃したシンプソンは「世界のトップと戦えばこういうこともある。ドナルドの後半6連続バーディは凄かった。頑張ったけれどそれを超えることは出来なかった」と無念の表情を浮かべた。

　その他、通算14アンダー3位タイに52歳のトム・パーニスJr.（米）が食い込み、賞金ランク121位に浮上。滑り込みで同ランク125位以内に与えられる来季シード権（フル参戦権）を獲得している。同じ3位タイに前日トップタイのケビン・チャペル（米）ら。またマスターズチャンピオンのトレバー・イメルマン（南ア）が通算13アンダー6位タイと2週連続トップ10入りを果たしている。

　今田竜二は4バーディ、2ボギーの2アンダー70で回り、通算8アンダー28位タイで4日間の競技を終了。最終的な賞金ランクは90位だった。