ロレーナ・オチョア（メキシコ）が、ロレックスランク（女子世界ランク）No.1の貫禄を米女子ツアー最終戦で示し、シーズンを締めくくった。

　厳選された32人の出場選手の内、第2ラウンドで16人、第3ラウンドで8人が脱落し、現地時間18日に8人で最終ラウンドを迎えた同ツアー、ADT選手権（フロリダ州ウェストパームビーチ、トランプ・インターナショナルGC）は精鋭たちの戦いが繰り広げられた。2年連続のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーと賞金女王をすでに決めているオチョアは、フロントナインだけで5アンダーと突っ走り、余裕を見せて終盤に臨んだ。

　だが、大詰めの17番パー3で落とし穴が待っていた。161ヤードを8Iで打ったティーショットはグリーンをオーバー。毛羽立ったようなラフにつかまった。2打目でグリーンをとらえたものの、3パットのダブルボギーで3アンダーにスコアを落とした。同じ組で回った2位のナタリー・ガルビス（米）が2メートルのバーディパットを沈めて2アンダーとし、差は1打に縮まった。

　しかし、ここであわてないのが今年のオチョア。最終18番パー4では、第2打を75センチにピタリとつけるバーディで4アンダーとスコアを伸ばし、ガルビスを2打突き放して堂々の今季8勝目を飾った。

「（18番の2打目は）とんでもないライだった。1打差で首位に立っていたことを考えれば、あれは私のキャリアの中で最高のショット」と、シーズンを終えた安心感もあって、オチョアは自画自賛した。

　今大会の勝利でシーズン最高の優勝賞金100万ドル（約1億1,000万円）を加え、今季の獲得賞金額は436万4,994ドル（約4億8,000万円）。5年前にアニカ・ソレンスタム（スウェーデン）が達成したシーズン最高額286万3,904ドル（約3億2,000万円）を大きく上回り、圧倒的な強さを見せ付けた。

　2位はガルビス、イーブンパー3位にポーラ・クリーマー（米）。カリー・ウェブ（豪）は12オーバー84を叩き、最終ラウンドに残った8人中最下位に沈んだ。尚、宮里藍は第3ラウンドで姿を消している。