上田桃子が初の賞金女王への道をひた走っている。

　21日開幕の国内女子ツアー、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメントは、宮城・利府GCを舞台に開催。ディフェンディング・チャンピオン宮里藍は米ツアー専念のため出場しないが、その留守を補って余りある激戦の予感でいっぱいだ。

　今季、現在までに約9,455万円を稼いで賞金ランキング首位に立ち、初の女王タイトルに向けて元気いっぱいの上田は、次週の公式戦、日本女子オープンゴルフ選手権競技（北海道・樽前CC）を前に絶好調。先週は最後の最後で崩れて張娜（中）に敗れたものの、それでも2位タイ。7月のスタンレーレディス優勝以来6週連続、今季15回目のトップ10入りと安定した成績で、この地位を確保している。

　今季は諸見里しのぶと参戦したワールドカップ女子ゴルフでボロボロになり、そこから這い上がって3勝。頂点が狙える位置にいるのは、毎試合勝ちに行く姿勢の賜物だろう。大会初日は現在同ランク3位の横峯さくら、有村智恵という同世代の有望株と同じ組でラウンド。好調さをライバルたちにアピールして、今季4勝目を公式戦への手土産にしたいところだ。

　一方、外国勢の上田包囲網も侮れない。3週連続優勝もあり、シーズン途中までツアーを引っ張ってきた現在同ランク2位の全美貞（韓）、先週、上田を抑えて今季4勝目を飾った張娜（同4位）は、休むことなく参戦。隙あらば女王タイトルへのポールポジションを奪おうとしているだけに、上田にとっては常に綱渡りの戦いが続く。