激戦はドラマチックな逆転劇で幕を下ろした。

　2年に1度、米国チームと欧州チームが名誉をかけて激突する“女子版ライダーカップ”こと第10回ソルハイムカップ（スウェーデン、ホルムスタッドGC）の最終日は現地時間16日に行われ、手に汗を握る戦いとなった。

　ベッツィ・キング主将率いる米国チーム vs. ヘレン・アルフレッドソン（スウェーデン）主将率いる欧州チームの意地と意地とのぶつかり合い。サスペンデッドとなった前日午後のフォーボールの残りを終了した時点で、欧州チームの8.5ポイントに対し、米国チームは7.5ポイント。初日リードしていた米国チームは逆転され、最終日のシングルマッチ12試合に臨んだ。

　いずれも激闘が続いたシングルマッチで、ハイライトは米国チームのソルハイムカップルーキー、モーガン・プレセル（米）が欧州チームのエース、アニカ・ソレンスタム（スウェーデン）と対戦した一戦だ。初日、2日目に3試合でプレーし、0勝2敗1分と苦しんだプレセルが、この日は別人のようなゴルフを見せた。

　1アップで16番を迎えたプレセルはバーディを奪い、リードを広げる。17番は共にパー。パッティングが不調なアニカ相手に2アンド1で見事に勝利を収め、大きな1ポイントを獲得した。

「アニカと戦うかもしれない」と感じていただけに、前夜ペアリングを見て驚き、気合を入れたプレセル。若さから出る強気な姿勢が功を奏した。敗れたアニカも「彼女（プレセル）は本当に良いプレーをしたと思う。自分も悪くなかったんだけど」と、素直に白旗を上げたほどだった。

　プレセルだけでなく、米国チームはシングルマッチで8勝3敗1分。16.0ポイント対12.0ポイントと再逆転し、アウェイで開催された大会を制した。米国チームの勝利は前回に続き7回目。アルフレッドソン主将、エースのアニカらスウェーデン勢の多い欧州チームは、ホームでの敗退に無念さをにじませていた。