尾崎直道の猛チャージも、遅きに失した。

　米チャンピオンズツアーのメジャー第4戦、ジェルド-ウェン・トラディションの最終ラウンドは現地時間19日、オレゴン州ベンド、クロスウォーターGC at サンリバー・リゾートで行われ、通算3オーバー43位タイでスタートした尾崎は、必死に追い上げをはかった。1アンダーでハーフターンすると、後半は3番のバーディに続き、5番から3連続バーディ奪取に成功。

　風雨で難しいコンディションに、60台でプレーした選手が4人しかいない中、尾崎はボブ・ギルダー（米）のベストスコア66に続く5アンダー67の好スコアで実力を見せた。それでも、3日間の遅れを取り戻すことはできず、通算2アンダーで順位を18位タイに上げただけ。今季メジャー2試合でトップ5入りしていることもあり、優勝を狙って臨んだ大会は、悔しい結果に終わった。

　通算12アンダー首位タイで出たマーク・マクナルティ（アイルランド） vs. デビッド・エドワーズ（米）の優勝争いは、マクナルティが鮮やかな先手を取った。2番からの6ホールで4つのバーディを量産し、前半だけで3打差をつけたのだ。後半に入っても勢いは止まらず、通算18アンダーで最終18番を迎えた。ここでダブルボギーを叩いたが、通算16アンダーで2位のエドワーズに5打差をつけて楽々優勝。「幸せなことにツキがあったね」と、ギャラリーに向かって照れくさそうにジョークを飛ばしたほどだった。

　同ツアー入りした04年には新人王に輝いたマクナルティは、ツアー6勝目。欧州レギュラーツアーで活躍していた頃のメジャーベストフィニッシュは90年全英オープンで、故ペイン・スチュワート（米）と並び、ニック・ファルド（英）に続く2位タイになったことがあるが、もちろん優勝経験はない。圧勝で決めたビッグタイトルに、笑いが止まらなかった。

　通算10アンダー3位にD・A・ワイブリング（米）、通算8アンダー4位タイにローレン・ロバーツ（米）、トム・カイト（米）の実力者。全英シニアオープンに続くメジャー2連勝に向け、3打差逆転を狙ったトム・ワトソン（米）は、スコアを2つ落として通算7アンダー6位タイに終わっている。

　他の日本勢は、尾崎と同じ43位タイでスタートした倉本昌弘が通算2オーバー36位タイと順位を上げた。しかし、まもなく65歳を迎える青木功はスコアを4つ落とし、通算14オーバー71位タイで大会を終えている。