通算6アンダーでホールアウトしたミッコ・イロネン（フィンランド）は後続を待っていた。同じスコアで最終ホールを迎えたマーティン・カイマー（独）がティーショットでグリーンを外し、まさかのダブルボギー。イロネンの逆転優勝が決まった瞬間だ。

　欧州ツアー、スカンジナビアン・マスターズの最終ラウンド（現地時間19日、スウェーデン、ストックホルム、アーランダスタッドGC）で、イロネンはカイマーとジェームス・キングストン（南ア）に3打差の3位タイでスタート。6バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの攻めのゴルフでカイマーに追いついた。初Vを狙ったカイマーは、最後の最後で痛恨のミス。トップタイで最終ラウンドを迎えながら自滅した6月のザ・セルティック・マナー・ウェールズ・オープン同様、優勝への敵は自分だった。

　一方、2月のインドネシアン・オープンで初勝利を飾っていたイロネンは「どんなことでも起こるのがゴルフ。今日の自分はそれだった。でも、18番を歩いてきた時には信じられなかった。だって、メジャー以外で一番勝ちたい試合は何かって聞かれたら、この試合なんだから」と話した。スウェーデンが舞台とはいえ、故郷は同じ北欧。だからこそ、錦を飾ったイロネンは鼻高々に勝利に酔った。

　カイマーと並ぶ通算4アンダー2位タイにはニック・ドハティ（英）ら5人が入り、キングストンは通算3アンダー7位タイ。95年全米オープン王者、コリー・ペイビン（米）も最終ラウンドで3アンダー67と追い上げて、同じ7位タイで大会を終えている。