世界ランクNo.4のヘンリック・ステンソン（スウェーデン）が、大会制覇に意欲を燃やしている。

　かつて欧州ツアーが本拠地としていた英サリーのウェントワースCを舞台に、現地時間21日に開幕するBMW・PGA選手権は、同ツアーで戦う男たちにとってメジャーに準じるステータスの高さを誇っている。2週間前に米ツアーの本拠地があるTPCソーグラスが舞台の“準メジャー”ザ・プレーヤーズ選手権で優勝したステンソンは、ホームツアーでも勝ちたい気持ちが強い。

　今大会には8回出場し、ベストフィニッシュは2年前の8位タイのステンソン。優勝争いに顔を出したことはないが、一皮むけた今年は意気込みが違う。「ここはクラシックタイプのゴルフコース。歴史と伝統がある。これまで最高のプレーが出来たとはいえないが、今年こそ変わりたい」と口にした。世界ランクNo.1で同世代の友人、タイガー・ウッズ（米）を振り切っての準メジャー優勝に自信をつけている。「あれはもちろん自分のキャリアで最高のもの。打つべき時に最高のショットができ、入れるべきときにパットが決まった」と胸を張る。脂の乗り切った33歳の男がさらに一回り大きくなろうとしている。

　一方、ミゲール・A・ヒメネス（スペイン）はスペイン語作戦で連覇を狙っている。予選ラウンドの組み合わせはマスターズ2勝のホゼ・マリア・オラサバル（スペイン）と今年のマスターズ王者で全米オープンにも勝ったアンヘル・カブレラ（アルゼンチン）。母国語での会話にリラックスできれば、再びビッグタイトルを手にできると陽気に笑った。

　米国に引っ越す前、ウェントワースに住んでいたアーニー・エルス（南ア）や地元のヒーロー、リー・ウェストウッド（英）、2010年ライダーカップ主将のコリン・モンゴメリー（スコットランド）も参戦。ツアーの本拠地はドバイに移ったが、やはりウェントワースは選手達にとって大切な地とあって、大会は開幕前から盛り上がりを見せている。