強風の中、メジャー王者達を向こうに回し、ジーブ・ミルカ・シン（インド）がホームツアーのトーナメントを制した。

　シンガポールのセントーサGCで行われたアジアンツアー、バークレイズ・シンガポール・オープンは現地時間16日に前日サスペンデッドとなった第3ラウンドの残りを終え、そのまま最終ラウンドに突入。第3ラウンド終了時の首位は、通算10アンダーでチャプチャイ・ニラット（タイ）。地元シンガポールでの優勝を狙うチンビン・ラムに3打差をつけて逃げ切り態勢に入っていた。

　ニラットは1番バーディの後、ズルズルとボギーを連発。シンはその間にバーディを重ね、11番で最終ラウンド4つ目のバーディを奪った時には、通算9アンダーで頭一つ抜け出した。しかし、バックナインで2ボギーと失速。最終18番を迎えたときには通算7アンダーでトーナメントをリードしていたが、同じ組のパドレイ・ハリントン（アイルランド）や1組後のアーニー・エルス（南ア）との差はわずか1打になっていた。

　勝負となった18番。パーのシンに対し、まずハリントンが1.5メートルのバーディパットを決められず、通算6アンダーでホールアウトした。シンが見守る中、エルスも4.5メートルのバーディパットを外し通算6アンダーどまり。プレーオフは行われず、最終ラウンドを2アンダー69で回ったシンに勝利が転がり込んだ。

「私は優勝に対してとても前向きな男なんだ。アーニー（エルス）もパドレイ（ハリントン）も良いプレーをしたけど、ゴルフの神様が今日は私の方についたようだ」とシンは白い歯をのぞかせた。この勝ち星で今季の獲得賞金は約141万ドル（約1億3,600万円）となり、2位のマーク・ブラウン（ニュージーランド）に約65万5,000ドル（約6,300万円）差。4試合を残し、今季のアジアンツアー賞金王は確実視されている。

　その他、ニラットは結局7オーバー78を叩いて通算3アンダー7位タイ。世界ランクNo.3のフィル・ミケルソン（米）もスコアを4つ落として通算2アンダー9位に終わっている。

　尚、日本勢は丸山茂樹が最終ラウンドを4オーバー75でラウンドし、通算2オーバー21位。また、市原弘大は通算3オーバー22位タイで競技を終了した。