欧州ツアーの09シーズン開幕戦、HSBCチャンピオンズ（中国、上海、シャーシャン・インターナショナルGC）は、2日目が中止となった影響で連日サスペンデッドが続き、現地時間10日に最終ラウンドの競技をすべて終了した。

　最終ラウンドを06年全米オープン王者のジェフ・オギルビー（豪）に1打差、通算12アンダー単独首位でスタートした28歳の新鋭、オリバー・ウィルソン（英）が粘りのゴルフを披露し、2アンダー70で回り通算14アンダー。最終ホールでバーディを奪って通算14アンダーに並んだセルヒオ・ガルシア（スペイン）とともに勝負はプレーオフへもつれ込んだ。

　世界ランクトップ10のうち6名が出場した今大会。ガルシアはそんなビッグネームに名を連ねる世界ランク3位。一方のウィルソンは、昨季（08シーズン）何度も優勝争いを演じて2位（タイ含む）を4回経験。その実力が認められて9月のライダーカップにも出場を果たしているが未だツアーの勝ち星はない。

　18番パー5の繰り返しで行われたプレーオフ1ホール目。先に打ったウィルソンのティーショットは、左の深いラフへ。ガルシアはフェアウェイセンターへナイスショット。だが、ウィルソンも第2打でグッドポジションをキープし、結局互いにバーディを奪うことは出来ずこのホールは分け。

　続くプレーオフ2ホール目。ガルシアのティーショットはまたもフェアウェイど真ん中。2人ともセカンドショットは刻み、第3打でグリーンオン。ウィルソンの絶妙と思われたバーディパットはカップ左に蹴られ、約2メートルのラインを読みきったガルシアがバーディを奪って、ウィルソンを下した。

　10月末のカステロ・マスターズ・コスタ・アサールで勝利を飾ったばかりのガルシアは、今大会の優勝で世界ランキングもタイガー・ウッズ（米）に次ぐ2位に浮上。幸先のいいスタートを切れたことで、今季メジャーでの活躍が楽しみとなった。