難コンディションの中、尾崎直道が好スタートを切った。

　米チャンピオンズツアーの今季メジャー初戦、シニアPGA選手権がニューヨーク州ロチェスターのオークヒルCCを舞台に、現地時間の22日開幕。午前中は雨に見舞われ、初夏とは思えないほど気温が下がり、選手たちが口々に「難しかった」と漏らした第1ラウンド、尾崎（直）は3バーディ、4ボギーの1オーバー71にスコアをまとめ、首位のジェイ・ハース（米）に2打差の4位タイと絶好のポジションを確保した。現在賞金ランク24位と決して悪い成績ではないが、今季のベストはギン・チャンピオンシップでの4位タイとやや物足りない。レギュラーツアー時代を含めて、米ツアー挑戦は10年を超えた。そろそろ悲願のアメリカ初Vが欲しいところだが、記念すべき初勝利がメジャーの舞台なら言うことはない。

　上位はハースに1打差の2位タイにジェフ・スルーマン（米）とビル・ブリットン（米）がつけ、尾崎（直）と同じ4位タイにベルンハルト・ランガー（独）、イアン・ウーズナム（ウェールズ）、スコット・ホーク（米）他。また久々登場のグレッグ・ノーマン（豪）が2オーバー72、13位タイとまずまずの滑り出しを見せている。

「自分たちがスタートするときは、幸運なことに雨も風もさほどひどくはなかったけれど、何しろ寒かった。体が温まるまで時間がかかった」と言うのは、単独トップに立った06年の今大会チャンピオン、ハース。切れ味鋭いショットでチャンスを広げ、4つのバーディ（3ボギー）を奪ってトーナメントをリードした。

　一方、尾崎（直）以外の日本勢は苦戦を強いられた。アメリカ常駐組の倉本昌弘は1バーディ、4ボギーの3オーバー73で22位タイにつけたが、室田淳と友利勝良は5オーバー75を叩き、39位タイにとどまった。

　また尾崎兄弟の次男、尾崎健夫は7オーバー77で80位タイ。飯合肇は8オーバー78で94位タイと出遅れ、青木功に至っては9ボギー、4ダブルボギーの17オーバー87と大きく崩れ、出場156人中最下位の156位に沈んでいる。