05年の欧州女子ツアー賞金女王、イーベン・ティニング（デンマーク）が現役最後の試合で劇的な優勝を飾った。

　現地時間11日に行われた同ツアーの今季最終戦、オメガ・ドバイ・レディス・マスターズ（UAE、エミレーツGC）最終ラウンド。メリッサ・リード（英）と並び首位タイからスタートしたティニングが4バーディ、1ボギーの3アンダー69に手堅くスコアをまとめ、通算11アンダーでアンナ・ノルドクビスト（スウェーデン）に2打差をつけ逃げ切ってツアー通算6勝目を挙げた。

　優勝の重圧が最大限となる中、最終18番ホールで6メートルのバーディパットを沈めたティニングは「勝ちたいとは思っていましたけど、本当に勝てるなんて驚きです。信じられません！」と優勝トロフィーを贈られ感無量の面持ち。腰痛と臀部の故障が手術を受けても完治せず、今大会限りで現役を退くと決意して挑んだ試合で、まさか本当に栄冠に輝くとは…。「おとぎ話を実現できました。コーチに優勝を報告したら泣き出すものだから、私までもらい泣きしてしまいました」。今後はキャディを務めてくれた夫と4歳の息子のために「ゆっくりとした時間を過ごしたい」と語り、大学に戻ってサイコセラピー（精神療法）の勉強をする予定なのだとか。

　その他上位陣は、通算8アンダー単独3位にリードが入り、通算6アンダー4位タイにクリスティーナ・キム（米）ら。ドバイでも人気の高いミッシェル・ウィー（米）は最終日にノーボギーの5アンダー67と追い上げたものの、通算5アンダー6位タイに終わった。また、賞金レースでは大会前までランキングトップに立っていたリー・アン・ペース（南ア）が通算11オーバー52位タイと崩れるも、リードを守りきり南ア勢初の欧州女子ツアー賞金女王に輝いた。