昨年までの欧州ツアー開幕戦が、今季からWGCに昇格し世界のトッププレーヤーたちが上海に集結する。

　現地時間5日から開催のWGC-HSBCチャンピオンズは、中国・上海のシャーシャン・インターナショナルGCがその舞台。世界ランク1位のタイガー・ウッズ（米）、同2位のフィル・ミケルソン（米）など世界ランクトップ10の中から7人が参戦して激突する今季最後のWGCイベントだ。

　同大会の獲得賞金は各国ツアーの賞金ランキングにも加算するため、特に欧州ツアー勢は気合十分だ。リー・ウェストウッド（英）、マーティン・カイマー（独）、ローリー・マッキルロイ（北アイルランド）、ロス・フィッシャー（英）、ポール・ケイシー（英）の賞金ランキングトップ5はもちろん勢揃い。さらにディフェンディング・チャンピオンで世界ランク9位のセルヒオ・ガルシア（スペイン）や、現在賞金ランキング18位に低迷するメジャー3勝のパドレイ・ハリントン（アイルランド）も乗り込んでくる。

　もちろん、WGCでは圧倒的な強さを見せるタイガーが大本命。WGC初年度のブリヂストン招待で初優勝し、同大会までの10年間で通算16勝しているだけに、自信満々だ。05、06年は2位に終わり、「上海に戻ってくるのを楽しみにしていた。この大会はアジアゴルフのシンボル的なもの。これがWGCの1戦となり、グローバルなゴルフカレンダーに加わったことは喜ばしい」とコメントした。

　一方、世界ランク2位のミケルソンも目を輝かせている。先週のバークレイズ・シンガポール・オープンから2週連続のアジア参戦で体調は万全。「全英オープン以降、アメリカ以外でより大きい大会を考えるのは難しかったけど、これはすべてが揃っているWGCイベントだ。フィールドもすごい中で、勝つことに全力を尽くしたい」と、タイガーを撃破して優勝したザ・ツアー選手権以来、高いモチベーションを保っており楽しみな存在だ。

　また、アジアンツアーにとっても大切な1戦とあって、アジア勢初のメジャータイトルを今年の全米プロで飾ったY・E・ヤン（韓）も目玉選手の一人。それぞれのツアーから、それぞれの思惑を持った実力者らが集まっているだけに、目の離せない1週間になりそうだ。