マーティン・カイマー（独）が自身初となる欧州ツアー賞金王獲得に向け最後の戦いに挑む。

　現地時間25日に開幕する同ツアーの今季最終戦、ドバイ世界選手権（UAE、フメイラー・ゴルフ・エステーツ）は賞金総額750万ドル（約6億3,000万円）のビッグイベント。ツアーの本拠地となったドバイでの戦いは、現在賞金ランクトップで全米プロ王者のカイマーと、約29万ユーロ（約3,200万円）差でこれを追う全米オープン覇者のグラエム・マクドウェル（北アイルランド）の直接対決に注目だ。賞金ランクトップ60のみに出場が許されるこの大会。予選ラウンドの組み合わせは賞金ランク順とあって、当然トップ2の2人は同組だ。マクドウェルが優勝、または単独2位に入りカイマーが3位タイ以下という条件付だが、逆転賞金王の可能性もあるだけに気の抜けない戦いとなる。

　25歳のカイマーは「今年はメジャー初優勝を達成することができ、ライダーカップで欧州チームの一員にもなれた。最後にはやはり賞金王レースで勝ちたい」と強気発言。現在世界ランク3位のカイマーは優勝すれば世界ランクNo.1浮上の可能性もある。対するマクドウェルは「とても良い状態で今大会に臨める。試合ではマーティン（カイマー）のボールをコントロールできるわけじゃないし、僕は自分のゴルフに徹するだけだよ」と31歳らしく自然体だ。

　その他、ディフェンディング・チャンピオンのリー・ウェストウッド（英）を筆頭に、メジャー通算3勝の“ビッグイージー”ことアーニー・エルス（南ア）、全英オープンを圧倒的な強さで制したルイス・ウーストハウゼン、欧州ツアーの最年少優勝記録を樹立した17歳の新星マッテオ・マナッセロ（伊）、エドアルドとフランセスコのモリナリ兄弟（伊）、ローリー・マッキルロイ（北アイルランド）、パドレイ・ハリントン（アイルランド）、イアン・ポルター（英）など、世界のトッププレーヤーが高額賞金をかけ激しく火花を散らす。