フィル・ミケルソン（米）が、大詰めを迎えたビッグイベントに殴り込みをかける。

　現地時間29日開幕のバークレイズ・シンガポール・オープン（シンガポール、セントーサGC）は、欧州、アジア両ツアー共催の大会だ。ミケルソンは、米男子ツアーのプレーオフシリーズ最終戦、ザ・ツアー選手権でタイガー・ウッズ（米）を撃破して優勝を飾り、その後2年に1度、米国チームとインターナショナルチーム（欧州を除く）が名誉をかけて戦うザ・プレジデンツカップにも参戦。米国の勝利に貢献したが、それ以来となる試合にやる気満々で臨む。

　これまでのシーズンを振り返り「面白い1年だった。ここ数週間でいいプレーができるようになってきた。ツアー選手権とプレジデンツカップは本当によかった。なんだかユニークな年だったよ」と明るい表情を見せたミケルソン。夫人と母が乳がんと診断されいずれも手術を受けるという試練の年でもあったが、それをひとまず乗り越えた安堵感が漂う。これに伴いゴルフに対する情熱が戻ってきたようだ。かつての全米プロ王者であるデイブ・ストックソン（米）と共に磨いたパッティングを武器に、優勝を狙う。

　欧州勢は、逆襲を誓うメジャー3勝のパドレイ・ハリントン（アイルランド）、アーニー・エルス（南ア）、ジャスティン・ローズ（米）、アダム・スコット（豪）らが参戦。ミケルソンはもちろん、アジアの強豪も顔を揃える大会で、シーズン終盤の貴重な1勝を狙う。

　また、日本ツアーはシーズン終盤に入ったが、それを尻目に丸山茂樹、平塚哲二、久保谷健一、市原弘大、原口鉄也の5人が参戦。強豪揃いの大会で金星を目論んでいる。