今年の全英オープンでトム・ワトソン（米）とプレーオフの末、メジャー初優勝を飾ったスチュワート・シンク（米）。そのバッグを担いだフランク・ウィリアムスが、キャディ仲間にいたずらをされていたという。

　日頃、米国内の転戦には慣れているフランクだが英国は遠い。これを嫌い、全英に関してはキャディ仲間で地元・スコットランド在住のデイブ・マスグローブに代わってもらえないかとボスであるシンクに聞いていた。だが、シンクの答えは「ノー」。フランクにバッグを担いで欲しいシンクは、英国行き手配までしてくれた。仕方なく全英オープンの舞台に立ったフランク。だがシンクは優勝し、フランクはイヤイヤ行った全英の優勝キャディとなったのだ。

　これを知った仲間達が放っておくはずはなかった。タイガー・ウッズ（米）のキャディとして有名なスティーブと、デビッド・トムズ（米）のキャディのスコットがいたずらをたくらんだのだ。スティーブは、ちょうど妻が両親を訪ねてスコットランドに行くことを知り、消印がスコットランドになるよう、デイブからに見せかけた手紙を託した。内容は「全英に備えていたホテル代と交通費のデポジット（前払い）を支払っていたのに」というもので、優勝者のキャディフィの半分をよこせとまで書かれていた。

　この手紙が届き、フランクはデイブにキャディ依頼の打診だけして最終的な結論を告げていないことに気付いた。頭を抱えたフランク。結局、スティーブがいたずらだったことを明かしたのだが、しばらくの間フランクは悩むハメになってしまった。それでも、来年の全英にも「できれば行きたくない」という頑固さこそ、フランクなのだが…。（STATS-AP）