当時59歳10か月で全英オープン優勝にあと一歩と迫り、プレーオフで敗れたものの、世界中のゴルフファンに感動を与えたトム・ワトソン（米）が、60歳を迎える前に大暴れを目論んでいる。

　米チャンピオンズツアーのメジャー今季第4戦、ジェルド-ウェン・トラディション（オレゴン州サンリバー、クロスウォーター at サンリバー・リゾート）は現地時間20日に開幕。今大会に出場するワトソンは9月4日に迫った60歳の誕生日を前に元気いっぱいだ。

　全英オープンでスチュワート・シンク（米）とのプレーオフに敗れた後は全英シニアオープン8位タイ、全米シニアオープン43位タイと疲れの色が見える。だが、それでも再び火がついた勝負魂は、なかなか消えるものではない。周囲の期待も痛いほど感じており、50代最後となるビッグイベントに全力投球を誓っているだけに、再び世界を感動させる可能性は十分だ。

　一方、同ツアーをリードする面々も負けてはいられない。全米シニアオープン王者で大会連覇を狙うフレッド・ファンク（米）、全英シニアオープンに勝ったローレン・ロバーツ（米）、今季も4勝を挙げて賞金ランキング首位を突っ走るベルンハルト・ランガー（独）が参戦。さらに、惜しいところで何度も同ツアー初優勝を逃しているマーク・オメーラ（米）も侮れない存在で、それぞれの技がぶつかりあう。

　日本勢は青木功、尾崎直道の2人が出場。節目となる同ツアー10勝目をメジャーで挙げたい66歳の青木と、手が届きそうで届かないツアー初優勝を狙う尾崎の戦いにも注目したい。