ローリー・マキロイ（北アイルランド）が“前哨戦”で存在感を見せている。12日に行われたジェネシス スコティッシュオープン3日目、ザ・ルネッサンスクラブ（7,282ヤード・パー70）で5バーディ、1ボギーの「66」をマークし、通算11アンダー首位タイに浮上。次週に控える全英オープンゴルフ選手権へ弾みをつける絶好の位置につけた。

　マキロイは今季、AT&Tペブルビーチプロアマ、ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ、そしてマスターズトーナメントで優勝。悲願だったキャリアグランドスラムを達成したが、その後は優勝争いに加われず。トップ10入りは2度（トゥルーイスト：7位タイ、トラベラーズ：6位タイ）あるものの、RBCカナディアンオープンで予選落ちを喫するなど、どこか歯車がかみ合わなかった印象もあった。

「マスターズ以来、初めて現実的に勝てるチャンスが巡ってきました」と語ったマキロイは、「自分の人生でずっと夢見てきたことを達成するというのは、本当に大きな瞬間でした。だからこそ、少し時間が必要だったんだと思います」と明かす。「ここ数週間でようやくすべてを消化できた気がします」と今大会には精神的にもリフレッシュされた状態で臨んでおり、ここまでの3日間は安定したプレーが光っている。

　英国のギャラリーの声援も背中を押す要因となっている。「本当に素晴らしかったです。今日の雰囲気は最高でした。チケットも完売していたようですし、明日も完売だと思います。こんなファンの前で、こんな雰囲気の中でプレーできるのは本当に幸せです。明日、また同じような気持ちになれると良いなと思っています」と最終組で回る残り18ホールを楽しみにしていると語った。

　このままの勢いで2年ぶりの大会2勝目、節目の米ツアー通算30勝目を達成し、母国・北アイルランド（ロイヤルポートラッシュゴルフクラブ）で行われる今季最後のメジャーを最高の形で迎えることができるか、注目だ。

（写真：Getty Images）