全米オープンゴルフ選手権の余韻が残る中、ツアーの精鋭たちは19日から米コネチカット州TPCリバーハイランズ（6,844ヤード・パー70）で開催されるトラベラーズチャンピオンシップに挑む。

　なかでも注目は、全米オープン覇者J.J.スポーン（米）と世界ランク1位スコッティ・シェフラー（米）の存在だ。

　34歳のスポーンがゴルフ界に刻んだ快挙はまだ記憶に新しい。前週、過酷なオークモントカントリークラブ（ペンシルベニア州）で行われた全米オープンを制し、ついにメジャー初制覇を果たした。

「本当に感謝しています。こんな経験をさせてもらえたことは一生忘れません。自分も歴史の一部になったんだなって、そう感じています」と語ったスポーンの言葉からは深い感慨がにじむ。

　そんなスポーンが、連戦となるトラベラーズチャンピオンシップへ。「去年はここでプレーできなかったんですが、このエリアも、このコースも大好き。早く一週間をスタートさせたいです」と意気込みは十分。今もっとも勢いに乗っている男のゴルフに注目だ。

　一方、昨年大会を制し、今年も圧倒的な強さでツアーを席巻しているのがシェフラー。今季はすでに3勝、トップ10入りも10度とまさに無双状態。全米オープンは7位タイで優勝を逃したが、「先週はベストな状態ではなかったけど、それでもまずまずの成績を出せた」と淡々と振り返るあたりに、王者の余裕が感じられる。

「この大会はいつも最高なんだ。運営の対応も素晴らしいし、食事もおいしい。クロムウェルに戻ってくるのが僕たちは大好きで、ファンの応援もいつもすごいんだ」と語るように、彼にとって今大会は心身ともに整えられる“癒しの場所”でもあるようだ。

　全米オープンの興奮を引き継ぐようにして幕を開ける今週のトラベラーズチャンピオンシップ。スポーンの連勝か、シェフラーの連覇か。熱い戦いから目が離せない。

（写真：Getty Images）