今回は、「ボールを曲げる」ということについてレッスンをしたいと思います。

　ボールを曲げるというと、高度なテクニックが必要だと思っている人が多いようですが、その原理を知ると、意外と簡単だということが分かります。とはいえ、いきなりフルショットで覚えるというのは大変なので、まずは30ヤード前後のアプローチで、回転のかけ方を覚えていきましょう。

　まずは、フック回転です。

　クラブを手で扱って、こういうふうに飛ばしたいというイメージがあれば、おのずとそれに対して手が動いてくれるものです。

　例えばフック回転をかけようと思ったら、どうすればいいと思いますか？ 「見当も付かない」という人もいるでしょうが、ほとんどの人は、クラブをインサイドから下ろして、アウトサイドに振っていきたくなるはず（写真①②）。


　また、インサイドアウトで振ろうと思ったら、最下点は多少右寄りになるので、ボールちょっと右側に置きたくなるものです。このように、置きたいところにおいて、右から左に転がすようなイメージでクラブを振ってみてください。

　話が後先になりますが、フック回転の原理について、少しお話しておきましょう。ターゲットに対して、フェースを右に向ける準備ができたら、その軌道に対して少しだけフェースを左に向けます。そうすることで、軌道とフェースの向きにギャップが生まれて、ボールにフック回転のスピンがかかるというのが原理になります。

　ここまでの話をまとめると、ボールを少し右に置き、フェースを閉じてインサイドアウトに振っていく。そうすれば、自動的にフック回転が掛かるということ。まずは30ヤードで練習して、フック回転が掛かるようになったらフルショットでのドローボールに挑戦してみてください。

（取材協力:埼玉県・嵐山カントリークラブ）

森山錬（もりやま・れん）
1996年まれ。小学6年生のときに全国小学生ゴルフ選手権で優勝。 フジサンケイジュニアクラシックで行われるジュニアドラコン選手権で300ヤードを記録し史上2人目の中学生チャンピオンとなる。2018年には東京都アマチュア選手権で優勝。 ANAオープン、東海クラシック、マイナビABCなどのマンデーにも出場経験あり。 2019年からレッスン活動を開始。SNSでも人気を呼んでいる。現在、Futako Golf Club代表。

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