24日開幕の米男子ツアー、ZOZOチャンピオンシップ（千葉県／アコーディア・ゴルフ習志野CC）で解説を務める佐藤信人プロにコースの特徴、大会の見どころなどについて話を聞きました。



―今年のコースの印象

　例年と大きく変わっていない印象です。ラフもそんなに深くないですけど、適度に密集していて立っている。ただグリーンが例年よりちょっと速くなっているようです。去年出場した人に聞くと「ちょっとグリーンが速いな」と。見ていてもそんな感じはしました。

―昨年からの変更点でグリーン周りのファーストカットがなくなった

　正直、そんなに分からないので自然な感じはしましたけど、一般的に考えて、ファーストカットがなくなって即ラフというのは難しくなるでしょうね。グリーンはそんなに大きくないので、今のところそこそこコンパクションもありますから、ファーストカットで止まっていたボールがラフまでいくと考えると、当然難易度は上がるのかなと思っています。

―ZOZOチャンピオンシップの素晴らしさ

　PGAツアーが関わることによって、「こういうのがPGAツアーのフェアなセッティングなんだ」と日本選手が毎年言っています。普段の日本ツアーとは一味違うセッティングになるというのがまず素晴らしいですね。それだけ人と労力をかけてコースセッティングして、アコーディアの管理スタッフをたくさん集めてこの試合に備えて仕上げている。去年グリーンキーパーの方にインタビューしていろいろな作業のことを聞きましたけど、改め、裏方さんたちはすごい作業をずっとしているんだなと思いました。すごいです。

―「フェア」と言われる部分とは

　ひとつはラフがどこにいっても均一なんです。選手がプレーするところもそうですけど、ギャラリーの方が歩くだけのところまでラフの長さが統一されています。だから見ているギャラリーの人は自分の足元がラフだったら「選手がラフに入ったときはこの深さなんだ」と知ることができるという統一感ですね。

　バンカーも砂の量をどこでも同じ深さになるように揃えています。芝の長さ、砂の深さ、グリーンスピード、あらゆるものが18ホール均一にセッティングされているというのが、フェアさに繋がっているのだと思います。

　コースの状態というのは天気に左右されますから、もちろん少しでも硬く速くというのがトレンドです。日本は雨の多い国ですし、猛暑を乗り越えての秋のベントというのはしんどい状況になっていますけど、準備する側の人たちの対応は年々蓄積されて素晴らしくなっていると感じます。



―どのような大会に？

　PGAツアーの秋の試合ではすごくいい選手たちが揃うので、当然その人たちの多くが優勝争いに絡んできてほしいですし、そこに日本の選手が絡んで、あわよくば優勝をもぎ取って、即「PGAツアー2年シード」というのを夢見ています。