国内女子ツアーの西陣レディスクラシック（熊本・熊本空港カントリークラブ）が16日、第2ラウンドの競技を終了。初日は4位タイだった不動裕理が3アンダー69の通算5アンダーとし、イ・ジウ（韓）と並び首位タイに躍り出た。1打差の3位タイには通算4アンダーで有村智恵と諸見里しのぶ、馬場ゆかりが続いている。

　国内ツアー48勝、6年連続で賞金女王に輝くなど一時代を築いた元女王が、存在感を見せつけた。アウトスタートの前半で2つスコアを伸ばすも、後半の11、12番で連続ボギーとしてイーブンパーに。ここからの底力が光った。直後の13番でバーディを奪い返すと、あがり2ホールも連続バーディで締めくくり3アンダー69で首位タイへ。昨年7月の明治チョコレートカップ以来となる優勝へ絶好のポジションにつけた。

　また、初日の2オーバー26位タイから一気にリーダーボードを駆け上がったのが、一昨年は横峯さくらと賞金女王争いを繰り広げながら昨季は未勝利と不振に陥っていた諸見里。今年2月には「ザバス」（明治製菓）と栄養サポート契約を交わし、外食が多く栄養が偏りがちなツアー中の食事メニューの改善を進めてきたが、この日の6アンダーの猛チャージは効果のあらわれに違いない。順位も首位と1打差の3位タイ。2年ぶりの優勝は射程圏内だ。

　そして、米ツアーのHSBC女子チャンピオンズ2位、メジャー初戦クラフト・ナビスコ選手権7位タイなどアメリカでの活躍が記憶に新しい有村も好調だ。初日を我慢のゴルフで1アンダー7位タイとまずまずの成績で終えると、2日目には6バーディ（3ボギー）を奪いスコアを3つ伸ばして3位タイに浮上。高校時代を過ごした仙台を含む東北地方が大震災に見舞われた。復興への希望をわずかでも、被災地に向けて勇気を与えるプレーは続く。

　なお、第1ラウンドを6アンダーの単独首位で終えていたイ・ジウ（韓）は、首位タイはキープしたものの、前半の2番、8番でボギーを叩き2つスコアを落とすと後半も波に乗れず1オーバー73でホールアウト。また馬場ゆかりはイーブンパー72で通算4アンダーとスコアを伸ばせず2位から3位タイへ1つ後退。その他では、一昨年の賞金女王である横峯さくらが3アンダー69の通算イーブンパー12位タイで最終日を迎える。