今回は、左足上がりのアプローチについてレッスンをしましょう。

　左足上がりでは、体重配分を左右均等にし、頭をスタンスの真ん中におきます。そして、高いところにある左足を後ろに引きます（写真①）。こうしないとフォローで手元が足に当たってしまうからです。


　また、傾斜の度合いにもよりますが、左足上がりでは、スイング中、右にバランスを崩しやすくなるので、右足のつま先を閉じておきます。そうすることでバランスが崩れにくくなると同時に、体重が左足に乗りやすくなり、ボールをクリーンに打つことができます。

　それと、急斜面では、ヘッドを地面に突き刺すミスが多いので、傾斜に沿ってヘッドを振り抜くようにしましょう。そのためにも、構えたら肩のラインをターゲットに対して右を向けましょう。右に向けたらインサイドアウトの軌道になるので、クラブが傾斜に沿って振り抜きやすくなります（同②③）。


　球筋に関しては、まず転がせるかどうかを考えます。これに関しては左足下がりの場合も同じで、傾斜があってもなくても、「転がせるなら転がす」というのが基本です。

　なぜ転がしをオススメするかというと、SWと8Iを比べた場合、同じ20ヤードでもSWは9～3時の振り幅が必要なのに対し、8Iなら8～4時の振り幅で打てるので、その分、芯に当たる確率が高くなるからです。

　また、振り幅が大きいと、トップしたときにボールがグリーンをオーバーしてしまう可能性がありますが、小さい振り幅ならグリーン内で止まってくれます。

　ダフったときも、振り幅の大きいSWだと鋭角にヘッドが入ってボールが飛ばないことが多いのですが、小さい振り幅の8Iなら、クラブが鈍角に入るので、多少ダフっても大きなミスにはならないからです。急斜面でもまずは転がしを考えましょう。

（取材協力:埼玉県東松山市・川越カントリークラブ）

大山トギ（おおやま・とぎ）
1983年まれ。オーストラリアプロゴルフ協会会長を務めたマーク・ギブソン氏に師事。2000年にレイクランズゴルフクラブのクラブ選手権大会で優勝。大学時代には、南クイーンズランド州大学対抗試合において、個人・団体優勝を果たす。その後渡米し、カリフォルニア州サンディエゴのミニツアーへ参戦。2020年にPGAティーチングプロアワード優秀賞を受賞した。現在は、日本全国で毎月レッスン会を開催中。PGAティーチングプロA級・ジュニア指導員。

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