横峯さくらが2年連続賞金女王に向け負けられない戦いを続けている。

　29日に開幕する国内女子ツアーの樋口久子IDC大塚家具レディス（埼玉・武蔵丘ゴルフコース）。賞金総額7,000万円、優勝賞金1,260万円の今大会には現在賞金ランク首位のアン・ソンジュ（韓）が欠場ということもあり、同ランク2位につける横峯にとっては絶好のチャンスだ。前週マスターズGCレディースの優勝でアンとの賞金差を約3,281万円まで縮めた横峯が、2週連続優勝で今季3勝目を目指す。

　前週はまさに“ミラクルV”だった。マスターズGCレディース最終日、首位タイからスタートした横峯は5番パー4でチップインバーディを奪うと、7番パー3でなんとホールインワンを達成。ツアーではアマ時代の2004年以来2度目、プロ転向後では自身初となるエース奪取で一気に後続を突き放し、優勝を引き寄せた。今年5月のフンドーキンレディースでシーズン初勝利を挙げて以降「勝てそうで勝てない試合ばかりで（気持ち的に）落ちた時期もあった…」と語っていた横峯。対照的に絶好調のアンがシーズン4勝目を挙げ賞金ランク独走状態になった時には、横峯の2年連続賞金女王は「絶望的」とまで囁かれた。

　しかし、最大5,000万円以上あったアンとの賞金差も前週の“ミラクルV”で大きく縮め、逆転での賞金女王獲得へ望みをつなげたことは紛れもない事実。昨季もシーズン最終戦での奇跡的な逆転劇で賞金女王に輝いた横峯だけに、残すところ5試合となった今季も最後まで目が離せない。

　その他、ディフェンディング・チャンピオンの全美貞（韓）を筆頭に、歴代優勝者の福嶋晃子、服部真夕、さらに最近好調の馬場ゆかり、有村智恵なども参戦。マンデートーナメントを突破した森美穂、野村敏京らアマチュア選手も交えて熱戦を繰り広げる。