無敵のタイガー・ウッズ（米）が予想外の出遅れを喫した。

　米男子ツアーのアーノルド・パーマー招待がフロリダ州オーランドのベイヒルC＆ロッジを舞台に現地時間の13日開幕。昨年の9月から連勝を続けているタイガーは、自宅からほど近い地元、しかも00年から4連覇したことのある相性の良い大会にもかかわらず、イーブンパー70とスコアを伸ばせず、第1ラウンドは34位タイと出遅れた。

　今大会で米ツアー歴代3位タイとなる通算64勝目を狙うタイガー。今年に入ってから3戦3勝と勝率10割を記録しており、当然この日も出だしからバーディ攻勢をかけるかに思われた。ところがフタを開けてみるとショット、パットともに冴えず、「サンドウェッジとピッチングウェッジでグリーンを外したホールさえあった。そんなに短いクラブで（グリーンを）外したのは初めてかもしれない」と憮然とした表情。この光景に「タイガーも人の子だった」と呟くアメリカのメディアも出現したほど。だが世界ナンバー1プレーヤーは、「もっとショットの精度を上げなければ。今日はほとんどバーディチャンスを作れなかったから」と反省しきりで、第2ラウンド以降の巻き返しを誓っていた。

　苦悩するタイガーとは対照的に好調だったのが48歳のベテラン、フレッド・カプルス（米）。出だし6ホール中4ホールでバーディを奪って波に乗ると、6バーディ、1ボギーの5アンダー65をマークし、J.J.ヘンリー（米）とともにリーダーボードの最上段を確保した。

　1打差の3位タイにビジェイ・シン（フィジー）、リー・ウェストウッド（英）、トム・レーマン（米）、ルーカス・グローバー（米）が続き、3アンダー67で回ったジム・フューリック（米）が7位タイにつけている。

　しかし金融王手のバークレイ社との契約を発表したばかりのフィル・ミケルソン（米）は2オーバー72と崩れ、67位タイと出遅れた。なお日本勢は前週2位タイの今田竜二が出場予定だったが、繰り上げ出場しなければならなかったプロアマトーナメントのスタートに不在だったため失格となった。