タイガー・ウッズ（米）が世界ランクNo.1の力を思う存分見せ付けたのが今季最後のメジャー、全米プロゴルフ選手権だ。

　灼熱の地、オクラホマ州タルサのサザンヒルズCCで行われた同大会は、第1ラウンドこそ1オーバー23位タイで、首位のグレーム・ストーム（英）から6打差と出遅れたタイガーだったが、第2ラウンドにメジャーレコードタイの「63」を叩き出す大爆発。それでも、最終ホールで4.5メートルのバーディパットが、カップを3回転した挙句にはずれて「イラッと来た」というほどの好調ぶり。通算6アンダー単独首位で、2位のスコット・バープランク（米）とは2打差だが、猛チャージにライバルたちも呆れ顔。この勢いが最後まで続いていった。

　第3ラウンドに1つ、最終ラウンドでも1つと、タイガーにジワジワとスコアを伸ばされたのでは、周囲は手も足も出ない。結局、ウッディ・オースティン（米）に2打差、メジャー3勝のアーニー・エルス（南ア）にも3打差をつける圧勝劇で、タイガーの一人舞台となってしまった。

　またしても首位に立って最終日を迎えた試合で、圧倒的な強さを見せたタイガー。今季初のメジャータイトルとはいえ、圧巻の幕切れだった。