今季すでに2勝を挙げているジェフ・オギルビー（豪）が目の覚めるようなプレーで優勝戦線に浮上した。

　帝王ジャック・ニクラウス（米）がホストを務める米男子ツアーのビッグイベント、ザ・メモリアル・トーナメント（オハイオ州ダブリン、ミュアフィールド・ビレッジGC）は現地時間の6日、第3ラウンドの競技を終了。昨季ネイションワイドツアー（下部ツアー）で賞金王に輝き、今季PGAツアーに初の本格参戦を果たした34歳のマット・ベッテンコート（米）とマーク・ウィルソン（米）の伏兵2人が通算9アンダートップタイに立った。だが、ノーボギーの9アンダー63と爆発したオギルビーが、前日の57位タイから首位タイに2打差の5位タイにジャンプアップ。今季3勝目一番乗りを狙えるポジションを確保した。

　その他、リーダーボードの最上段と1打差の3位タイに02年大会チャンピオンのジム・フューリック（米）とジョナサン・バード（米）。オギルビーと同じ5位タイでベテランのデービス・ラブIII（米）が続いている。

「昨日まで本当にフラストレーションがたまった。パットは入らないし、ショットは最悪な場所にしかつけられない。ゴルフの調子は悪くないのに結果につながらずイライラした。でも今日は1番でいきなりベタピンにつけてバーディ。最後もバンカーからチップイン（バーディ）だったし、昨日までの鬱憤を吹き飛ばすことが出来て良かった」と快調なラウンドを振り返ったオギルビー。しかし、上には伏兵と優勝経験者、背後には通算5アンダー7位タイのタイガー・ウッズ（米）やアーニー・エルス（南ア）が迫っており、最終ラウンドは波乱の展開が予想される。

　前日スコアを落としたタイガーはこの日も1番をボギーとし周囲をハラハラさせた。しかし2番のバーディですぐに獲り返し、11番パー5ではイーグル奪取に成功。17番では5メートル強の距離からスリーパットしてボギーを叩いたが、トーナメントリーダーの2人に4打差の優勝圏内に浮上した。今季は勝負どころの上がり3ホールでボギーが多いのが気になるが、かつて3連覇を達成した大会で、明日こそ最後の詰めまできっちり手を抜かずにプレーしてもらいたい。

　一方、前日5位タイの好位置に浮上していた今田竜二はスコアを2つ落とし、通算3アンダー14位タイに後退した。2番パー4でティーショットを左に曲げてボギー、3番パー4ではセカンドショットを池に入れてダブルボギー。4番パー3ではティーショットが左のバンカーでボギーと、序盤の3ホールで4オーバーを叩いたのが最後まで響いた。