タイガー・ウッズ（米）とフィル・ミケルソン（米）が、同組対決でパトロン達を沸かせた。

　メジャー今季初戦、第73回 マスターズはジョージア州オーガスタのオーガスタナショナルGCを舞台に現地時間の12日、最終ラウンドの競技を終了。首位タイに7打差の通算4アンダー10位タイでスタートした2人が、どこまで最終組を追い上げるのかと共に、直接対決の結果に世界中の注目が集まった。

　そんな中、スタート直後からエンジン全開のミケルソンが熱いプレーを披露。2番、3番連続バーディの後、5番から4連続バーディで一気に通算10アンダーまでスコアを伸ばした。目の前のライバルだけでなく、優勝争いを演じたケニー・ペリー（米）、アンヘル・カブレラ（アルゼンチン）に強烈なプレッシャーをかける。

　バックナインに入っても、ミケルソンはアグレッシブなゴルフを続けていたが、この姿勢が裏目に出て12番のダブルボギーで失速。13番バーディの後、15番パー5では第2打で良いショットを打ちながら、イーグルを逃してバーディ。17番でもバーディパットを外し、通算10アンダーで迎えた最終18番ではボギーを叩いて5アンダー67の通算9アンダー5位で大会を終えた。

　対するタイガーは2番バーディの後、8番イーグルでジワリジワリとリーダーボードを駆け上がった。バックナインに入ってチャージをかけ、13、15、16番とバーディを重ねたものの、上がり2ホール連続ボギー。4アンダー68の通算8アンダー6位タイで、どちらも今季最初のメジャーで優勝争いを演じるまでには至らなかった。

「今日はピンを狙えるホールがあったので、フロントナインはバーディを獲れた。12番はショットが悪く、15番のイーグルパットは左に切れると思ったが、先に打ったタイガーのパットが右に切れたのを見てしまったよ。自分のイメージを信じればよかった。バックナインをアンダーパーで回れれば勝つチャンスはあったのに」と、悔しさをにじませながらも笑顔のミケルソン。ライバルとの同組対決を「楽しかった」と話す余裕も見せた。

　対照的にタイガーは「1週間、よくやったと思っている。とにかくフィル（ミケルソン）に左右されずにプレーしようと思ったんだけど」と、メジャー15勝目を逃して静かにコースを去った。