05年以来、4年ぶり5度目のグリーンジャケットを狙うタイガー・ウッズ（米）がスロースターターぶりを露呈した。

　現地時間9日に第1ラウンドが開幕した第73回 マスターズ（ジョージア州オーガスタ、オーガスタナショナルGC）。最終組の1つ前の組で回ったタイガーは、なかなかエンジンがかからず6番でボギーが先行する苦しい滑り出し。9番でバーディを奪ったものの、前半はイーブンパー36にとどまった。

　しかし13番パー5でバーディを奪ってから波に乗り、3連続バーディに成功。17番では絶好のバーディチャンスがカップに蹴られる不運もあったが、そのまま行けば自身にとって今大会初日初の60台をマークするところだった。ところが最終18番の第2打がグリーンを大きく逸れ、パトロン（ギャラリー）が陣取る観客席の椅子の下へ。そこからのアプローチが寄らずカップを大きくオーバー。返しのパットも決めきれずボギーとなり、2アンダー70で首位のチャド・キャンベル（米）に5打差の21位タイスタートとなった。

　タイガーはマスターズでこれまで4度の優勝を誇りながら、ことごとく初日は平凡なスコアに終止している。『70』で第1ラウンドをクリアした場合は勝率100パーセントと、それにならえば今回も優勝の確率は高い。ライバルのフィル・ミケルソン（米）は気合いが空回りしたのか、1オーバー73を叩き51位タイと出遅れており、リーダーボードの上位はメジャーでの優勝経験があまりない選手が多く、タイガーにとって有利な材料が揃っている。だが肝心の本人のエンジンが全開になるのはいつか？　午前中にスタートする2日目のタイガーのプレーに期待がかかる。