“ハラハラさせてごめんなさい”とばかり、初日大きく出遅れて2試合連続予選落ちの危機に見舞われていたタイガー・ウッズ（米）が本領を発揮した。

　米男子ツアーのビュイック・オープン（ミシガン州グランドブランク、ワーウィックヒルズG＆CC）は現地時間の7月31日、第2ラウンドの競技を終了した。初日パットがまったく決まらず95位タイと不本意な成績だったタイガーは、この日別人のゴルフで9アンダー63と爆発。首位のジョン・センデン（豪）に4打差の通算10アンダー5位タイに急浮上した。

　トップに2打差の2位にこの日7アンダー65をマークしたマイケル・レッジ（米）。さらに通算11アンダー3位タイでボーン・テイラー（米）とビル・ルンデ（米）の2人が続いている。タイガーと同じ5位タイにケビン・スタドラー（米）、Y・E・ヤン（韓）、ジミー・ウォーカー（米）他がつける展開。

　全英オープン予選落ちの後遺症を引きずるかのように第1ラウンド出遅れたときには、プロとしてキャリア初の2試合連続予選落ちか？　と騒がれたタイガー。だが、2日目を終えてみれば、しっかり優勝を狙える位置をキープした。スタートの10番からいきなり2連続バーディとし、12番パー4で残り約40ヤードを直接カップにねじ込み、イーグル奪取に成功。その勢いはとどまることを知らず、スタートから5ホールで6つスコアを伸ばす猛攻を披露した。16番バーディの後、18番で3パットのボギーを叩いたが、後半も落ち着いたプレーで3バーディ。この日だけで9つスコアを伸ばし前日までのイライラを吹き飛ばした。

「初日はパットも悪かったけれど、アイアンが今ひとつピンに絡まなかった。今日は昨日に比べてアイアンでピンの近くをとらえられたからチャンスが広がったね。18番では3パットしてしまったけれど、全体的にパットも良かった」と白い歯を見せたタイガー。今大会では過去2勝、ベスト10入りを外したのは1回だけと抜群の相性を誇る。以前第1ラウンドに70台で出遅れたときも、第2ラウンドで『61』をマークして最終的に2位タイに食い込んだ。

　バーディ合戦の応酬で「ツアーでもっともスコアが出やすい」と言われるワーウィックヒルズだけに「初日首位と8打差をつけられてしまっては、追いつくのは難しいと思っていた。でも60台中盤のスコアを出し続ければ優勝争いに参加出来ると言い聞かせて頑張った」とタイガー。残り2日での逆転Vは十分過ぎるほど可能だろう。

　尚、初日トップに立った48歳のスティーブ・ローリー（米）は3オーバー75と崩れ、優勝戦線から脱落。通算6アンダーは、トーナメントリーダーと8打差の37位タイに後退している。