「飛ばすために気を付けていることは何か？」と聞かれたときにいつも言っているのが、「軸を動かさないようにすること」（写真①）です。軸が安定すれば、その分、回転もしやすくなり、ヘッドスピードも上がるからです。また、軸が安定することで、芯でとらえる確率がアップするので、その分、力強いボールが打てるようになるというメリットもあります。
  　そして、その軸を動かさないようにするために意識しているのが、頭の位置をできるだけ動かさないことです。

　バックスイングでクラブを振り上げるときはもちろん、ダウンスイングでクラブを下ろしてくるときも頭の位置をキープ。そして、インパクトでボールを叩くときもできるだけその場に頭を残すようにしています。

　それともう一つ、体の動きとクラブの動きとがバラバラにならないようにすることも意識している点です。特に私の場合、体の動きが止まってクラブだけが動いてしまうことがあるので、常に“体とクラブを一緒に動かす”ことを意識しながらクラブを振っています。

　また、よくある質問で、「飛距離を伸ばす練習があったら教えて欲しい」というのもよく耳にしますが、残念ながら特別な練習をしていません。それどころか、練習自体も、ドライバーよりアイアンの練習のほうが多いくらい。飛距離アップを目的とした練習というのはまったくしていないのです。

　しかし、私自身は、このアイアン練習が飛距離アップにつながっているのだと思います。というのも、アイアンではバランスを崩さないように自分が振れる範囲で力一杯振っているのですが、ドライバーを持ったときも、そのアイアンショットのイメージで振っていれば、結果的にはブレないスイングもなるからです（同②）。
  　皆さんも一度、アイアンのイメージでドライバーを振ってみてはいかがでしょうか？　思い切り振っていた人は物足りなさを感じるでしょうが、小さなスイングでも芯に当たればボールは飛ぶし、コンパクトなスイングのほうが無駄な動きが削られるので、ヘッドスピードが上がることもあります。ぜひお試しください。

川崎志穂（かわさき・しほ）
1996年5月9日千葉生まれ。7歳からゴルフを始め、17年のプロテストを12位タイで合格。また、17年はレギュラーツアー33試合に出場。サイバーエージェント レディスゴルフトーナメントでは24位タイに入る。17年のLPGA新人戦 加賀電子カップでは10位タイ。モデル並みの体型で、美人ゴルファーとしても注目を集める。

（この記事は、夕刊フジ 2018/3/8発売号より転載しています）
 

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