何度もあと一歩のところで米チャンピオンズツアー優勝を逃しているピーター・シニア（豪）が、シーズン終盤での初優勝にむけて全力で挑んでいる。

　昨年、同ツアーデビューを果たしたシニアは、51歳で地元、豪州ツアーのオーストラリアンPGA選手権で優勝。それも全米オープン優勝経験のある後輩、ジェフ・オギルビー（豪）をプレーオフで撃破しての同大会3勝目だったため、まだまだ実力、気力ともに十分なことをアピールした。

　ところが、チャンピオンズツアーでは、昨季25試合プレーして勝てないまま終わった。今季もこれまで18試合に出場して、プレーオフの末敗れたメジャー大会のリージョンズ・トラディションを含めて2位が3回。他にトップ10入りが7回あって、賞金ランキングも4位につけているが、まだ優勝には手が届いていないのだ。

　先週、韓国で行われた同ツアーのソンドIBD選手権でも、プレーオフ負けとはいえ2位。好調さは維持したまま、現地時間30日からのSAS選手権（ノースカロライナ州、プレストンウッドCC）に挑む。

　今大会を含めて、シーズンは残り4試合とカウントダウンに入った。それだけに、何とか結果を出したいと、燃えるシニア。だが、賞金ランキング1位のトム・レーマン（米）、同2位のジョン・クック（米）、同3位のマーク・カルカベッキア（米）をはじめとするライバルたちも揃って出場することから、たやすく勝てるとは思えず腹をくくってプレーする。

　初優勝を狙っているのはシニアだけではない。ツアー5年目の尾崎直道も必死の戦いを続けている。現在、賞金ランキングは33位。同ツアーの来季出場権がかかる同ランク30位以内に入るためには、とにかく上位に入るしかない。それが待望の初優勝なら文句なし。持ち前の粘り強さで、ライバルたちをねじ伏せる構えだ。

　他にベルンハルト・ランガー（独）、フレッド・カプルス（米）、ローレン・ロバーツ（米）らも揃って参戦。初優勝を狙うシニアや尾崎の前に立ちはだかる。